さくらもち
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衣つけカラリと揚げたミョウガタケ食べられること初めて知った今日
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筋に沿い力を入れて引き裂けばコロコロコロとグリーンピース 
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間引きした茗荷の茎の皮むけば翡翠色したちっちゃな竹ノ子
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指先が茶色に染まる春が来た濃ゆき灰汁なりうまき石蕗なり
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花も良く味も良いのが石蕗なれど灰汁が強くて茶色マニキュア
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剪定の難を逃れた山吹が枝垂れて咲くや蘇鉄の葉陰
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蜜を吸う鳥の重さで枝しなる春を喜び鳴き交わす空
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どけどけと迫りくるクロ煩わし道を譲りぬお先にどうぞ
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ジョボジョボと心地よき音響かせる寒き日に呑む土瓶の朝茶
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根詰めてパッチワークに勤しめばす早い返しの目まい肩こり
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寒暖の風の中から顔を出すふわっふわ猫毛ヒメコブシの花
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二十年仲間と続けし子達の集い巣立つ子よどうかどうか健やかに
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木もれ日のチラチラさえも暖かい枝から枝へと小鳥楽しげ
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センパイの姿が消えた校舎には新三年のキリッとした顔
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卒業の祝いの花を手渡せばあふれる涙に彼は俯向く
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梅の花やっと咲かせた老木を労うようにホトケノザ咲く
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待ちわびた太公望の声はしてきらきら光る波の白さよ
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開通の喜びに湧くトンネルは走り抜ければ真っ青な海
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冬忍び寒の戻りの風に耐えふるるふるふる小さき花は
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早朝の寒の風吹く交差点黄色い旗もぶるぶる震え
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鶴たちの飛行ルートの一つには北朝鮮があることを知る
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シベリアへ飛行続ける鶴達は命を落していないだろうか
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つかの間の陽射し求めて訪ぬれば白梅は咲きホケキョの声も
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北国へ鶴が帰ると知らせれば向こうの空を今飛んだと
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ドサドサッと地に落ちる音響く夜水の循環ポタポタになる
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微笑みて両手ひろげた雪だるま明るい気持ちに満たされる時
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会終えて一つ安堵の息を吐く薄き陽射しの立つ春の空
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離れには布団やシーツの置き土産片付け春まで延すとしょう
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強き風大きく揺れる電線に三羽の雀一月の空
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皆様の良いお年をに癒やされてなんかウキウキ令和七年
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