麻だ。
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はじめまして、ほぼ夢の記録。

六桁も いくかいかない 家計簿の 数字あわせに 必死となりぬ
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足元を 雪にとられても この桜 咲いてみせると 花芽膨らむ
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切り花の なでしこの蕾 つぎつぎと 咲き方を 伝えるように
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うたかたに 春の気配が 息づいて 姉やをみている 末っ子のよに
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一条の 光りは蜘蛛の 糸なのか くうを掴んだ まだ娑婆だった
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真っ暗な 舞台の上の ピンスポット 笑う演技が 一番むず
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モノクロな 弥生にあがなう ご先祖に 蕾がたくさん ついたナデシコ
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顔の傷 とはプライドか 生傷か 絆創膏を 買いなと云われ
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水中の 足を引っ張る どなた様? なんだ藻屑か おとといおいで
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わだかまる。漢字の由来 知るにつけ 永い歴史の 人の魂
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雪解けは Vivace Vivace 賑やかな 覗いてしまうよ つうの機織り
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横綱の 綱の白さに めざめたり 春へと向かう 薄墨うすずみのアサ
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かたくなな 心ほどけて 血が通う 根雪解けゆく 春の水音  / 2018年詠
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凍結が 長びいている 列島に 虹色の ダイヤモンドダスト / 美瑛町
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花びらを いくら集めても 形には ならない だから あなたは生きて
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今日のこの 星の並びを またいつか 観るのだろうか 君と一緒に / 過去詠再掲
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星を むほど深い呼吸した 産声いらいの エンパイアブルー
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輪郭が ぼやけたままの 月ひとつ おぼろな夜に 窓埋める雪
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肉球の 跡をたどって 雪漕げば たたずむ木々の 真白き姿
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今日もまた 独りよがりの 雪はふり 上書きなんか できやしないのに
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機上より 眺める海は なぎ満ちて 輪廻を超えて 虹色に光る
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降りしきる 雪の合い間に 一筋の光りはありて ひた走る春
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子が差しだす 肉まんの皮 だけ食べて 美味しかったと 欺瞞の親だ
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この時期に いそいそ出かける 北陸路 選ばれし者 だけ辿り着く / 遅延祭り
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感情を 揺らさぬように 生きている やけにまたたく 春のシリウス
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警報が トレンドの今日 蝋燭ろうそくの 灯し火りんと 微動だにせず
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気嵐けあらし追儺おにやらいの 何をかを 松葉に結ぶ 樹氷となりて
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結晶を 結べないまま 降り積もる ゆるかった冬 豆をほお張る
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きさらぎの 光りは満ちる ボイラーの湯気を 可視化し 空に誘うよ
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歯車が まわる音にも 聞こえたり ポトンコトンと 屋根からの雪
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