虎杖麿
0
10
投稿数
592
淫らなる 隠語もありと 聞きしかど 夕べの風に ハーモニカ吹く
12
人間の 体のように 疲労して 部分入れ歯の バネがこぼれる
13
詠み泥む 歌きっぱりと 忘れ去り 「♪威風堂々」 株主総会へ
12
長生きをしたというより しすぎたか 駅の階段 杖によろめく
19
二人目の 人にもはやう 追い越され 夾竹桃の 咲く道を行く
17
人づてに 居眠りがちと 聞きしより ほどなく倒れ 篤き御病(みやまひ)
11
前栽の 中縫う径の 潦 実像のごとき 著莪の花群
13
新たなる 寄付の用紙と 一体の ユニセフよりの 青き領収書
14
残りたる 尾鰭半分 黒焦げの 殿様鰯 はらわたも食う
16
花魁と 幇間にたとえ けなし合う 猫と犬との 佇まいの差
17
おっかない 四角い顔の じいさまが めっきり減って 詐欺がはびこる
16
口臭の ぷんぷん臭ふ お口より あてなる言葉 消え入るやうに
9
水無月の 祓えの前に 投げ売りの 米価の底値 ありとひた待つ
13
勾玉の ごとくに曲がる うら成りの 胡瓜も食いぬ 水に冷やして
15
腹黒さ マンセル値なら 「0」ならん 作り笑いの 宰相の嘘
15
用言の 活用形の 間違いの 御歌(おうた)を惜しむ 玉の瑕瑾と
15
皮のまま 食べて手間なし わが好む うら生り胡瓜 細く曲がりて
19
乳汁の 漲る乳房 薄ものに 透けてぞ揺るる ゆたのたゆたに
9
そのかみの「いとし いとし というこころ」変わりて亦のふた心とて/屁の河童氏へ「戀→恋」
13
家猫は 下僕の身より 出世して 城主となりて 栄華極めぬ 
18
自堕落に 齢(よわい)重ねて 頑迷と 温和の道の 追分に立つ
15
若き日の おぼこの顔を 思い出で 逝きし玉緒を そっと悲しむ /中村玉緒死去2026/6/9 86歳
14
善し悪しを 見極める目も つづまりは 妙なる歌に 磨かれてゆく
10
葉隠れに 白き宝珠の あるごとき 泰山木の 花に風立つ
20
後期高齢 二回生にて あっけなく ガッツ石松 死んでしまいぬ /2026年6月2日死去 76歳
11
埒もなき 歌詠み続け 才媛の 顰蹙を買ふ 歌もあるらむ
12
どちらかが 言い出すときを 待つごとく 気まづきしじま 続く旅宿
13
夕焼けの 真っ赤な空の 退き方(そきへ)にし 風のごとくに 去りし君はも
11
挽歌より 滑稽歌まで 元義は 悪食の如く 歌を詠みにき /平賀元義
10
はっきりと 鼓動聞こえて 気が尖る 診察室の 奥の人声
13