と・・
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日常の気になった事やモヤモヤを分かりやすい味わいの有る短歌に詠めたら。

なんか良し通る大人に会釈され会釈で返す着ぐるみの彼
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暖かい麦茶もいいが焙じ茶を買おうと思う薬缶やかんを火にかけ
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見て欲しいでも試したい出来立ての湯気の立つ間はいつだってそう
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控え目な銀木犀に気が付いたきっと毎年咲いていたのに
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からにして水ですすいで詰め替える都合にあわせて多め少なめ
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ベランダで小さなとかげ遭遇すのんびりな子で写真おさまる
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液化から戻りし猫の毛繕いその足ピンと良さげに伸ばして
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夕闇がお勝手つつむ秋冬はお米研ぐ音やけに響いて
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買い出しで歩くついでと1年で 1000ポントに掛ける手間ひま
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秋深しスマホの指紋認証が返事をしない季節に入る
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ぽっかりと空いた場所は扇風機お疲れ様と十月の風
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おととしに詠んでた歌は「再開花」金木犀がもうすぐもうすぐ
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住む土地で子育て苦楽の差が有ると再認識の条例が消え
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特異日も「体育の日」の名をおろし役目すんだと曖昧あいまいな空
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考えるさてどんな服着てたかと十一月の陽気と言われ
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大根のおろしをぎゅっと水を切る指が赤くひりつくしっぽ
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カニカマで海老が有ったら欲しいとこ輪切りにしたら小海老になんて
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節約で控えるカニカマちまたでは売れてるなんて逆に笑える
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3時間「断水お知らせ」洗い桶薬缶やかんにうんと水汲んで置き
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神無月おかずスープを初に出すホカホカ湯気がご馳走な日に
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ぬくいのをおともにしようと思い立つ雨の気配の朝は肌寒
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折々の地味な痛みは「こわばり」の言葉が合うと今更ながら
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ため息でしぼんでしまった歌心うたごころしかったかもと風を入れつつ
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とろけてた体そろそろ戻る頃姿見せぬか秋の野良猫
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見る時は度数弱めの眼鏡越しそれでも綺麗十五夜の月
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黄と白のまんまる菊にすすき添え造花飾ればお月見の日よ
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やめるのも減らすも捨てるもさみしくて夏場の保存振り返る秋
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涼しさを覚えるゆえか寝過ごしてアラーム3回きっちりと止め
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変わり目のつらい体でゆく我を「お先に」と追い越す赤とんぼ
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あせも跡乾燥肌と混在し塗るのいそがし秋の入口
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