Utakata
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晶史
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来し方を見れば一緒に歩み来た 口笛吹きと吟遊詩人
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とぼとぼと背中丸めて帰路につく私のうしろに十六夜の月
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神様は御国にその子を招きしか 幼き命失われたる
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そこここに曼殊沙華の花咲くように京都の街に思い出がある
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人多き綜合病院の待合は 仲睦まじき老夫婦あり
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ながむれば 跳ね返りそうな色をして 塀に並ぶる曼殊沙華咲く
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悠久の御所の歴史に比ぶれば 半世紀ばかりの初恋ベンチ
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悲しみと涙納めにこの秋は横笛のごと滝口寺へ
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萩の花咲き始めたる御社を 訪ねてから行く日曜礼拝
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この秋は滝口入道 二度読んで ひとり訪ねる奥嵯峨の寺
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父逝きぬ おりの母とはおない年 三人の子を育てし妻は
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なにひとつ思い出もなきこの夏の 五山の炎あかあかと消ゆ
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夕焼けに飛行機雲がよっつあり あっちの人生もあったんだなぁ
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送り火が燃えてるような人生で 季節の終わりのしるしをわかる
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この花があって真夏をやり過ごす真夜中に咲く夕顔の白
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あの人と結婚していたらなどということを 思いめぐらす宵山巡り
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この花がなくては夏が越せないと あなたが言った夕顔の白
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あの日から四〇年も経ったから 一度わたしのふるさとに来て
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ワイキキも湘南の海も我知らず 夏はこんなにしんどいものか
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滝口入道を二度読み終えてあの頃の二人に戻る夏の奥嵯峨
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失恋を「うんうん」と言って聞いてくれた師は黙って天国に行く
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人知らずアクアマリンの輝ける 海の似合いし人思い出し
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子安貝いずこにありや つばくらめ もうすぐ子らが旅立ちにけり
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あの時にあんなのだった男の子 きょうはチャペルで花婿となる
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会堂が装ったような赤じゅうたん ふたりが歩く式場となる
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白き百合 講壇に置くイースター 四十二回目の春が巡りぬ
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ウィルスと大地の揺れは常なれど ミサイルだけは人の業なり
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初恋のベンチと私が名付けたる椅子に老いたる夫婦が憩う
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ああ あれはウクライナの国旗だと 子供が指さす 町家の軒先
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視野欠ける病を得たるこの身には遠くに響く白杖の音
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