歌河千舟
0
9
投稿数
456

思ひあり今より先はどなたにもはあとの印失礼いたす
歌河の流れの水を掬いてもはあとを捨てしわれ人でなし
われの名は歌河千舟いざ漕がむ流れの先は無い輩滝

蒸されても欲しがりません彼岸まで たとひたまちゃん逃げ出そうとも
7
退院の母の目を見ておめでとう施設の廊下笑顔作りて / 回想
12
平凡な平凡による平凡の日々日本の夏よけふは閉盆
10
過解凍粗熱取れば床に入る休み終わりの平凡レシピ
6
本日も冷えし手足を解凍し湯舟二十時言の葉沸かす
9
夏休み最終日には何しようなんて言いつつ考えもせず
6
心をば陰より視詰むひとのあり未だ解せず御名も云えぬ
6
「みちびき」が諭してくれた答えかな歩き続けよ目的地まで
9
始めればキリ無きグッチのコレクションどうせ旅には持てなきものを
8
今生を丸く収める魔法なりみんな私の思った通り
9
ふたりきり節季もうすくなりゆくも心を灯す提灯あかり
11
矢の如し読みしあの日に帰りたや優に超えたる半世紀なり
10
限り無き趣味や仕事を知るほどに輪廻在らずば余りに無慈悲
10
並びたる歌壇の花の彩りよ人の歌見てわが歌を描く
12
言の葉を横に並べて耽りたる丑三つどきの落武者のわれ
8
ニク欲のオイラにソナタ塩クレタ今にイタリテ善きパートナー
5
なるほどね洋梨君が始めしか日本人には馴染めぬことを
7
詳しくは知らないままに惹かれたる昭和女優が微笑みし午後
9
怒り君きみとは大分ご無沙汰で調子良かった僕だったのに
7
遅過ぎた見舞の文を破りては命繋がれただ瞑るのみ
7
地図見れば西と東は隔たれど心繋ぐはジェットスタンプ
7
テレビよりQちゃんの声聞こえなば耳ぴくぴくとわれ走り出す
6
口にせぬ思ひを底に沈めつつ梅雨の明け待つ湿れし心
9
仕事メシ目に眩しきはシャリの白レンチン術が炊きたて化かす
7
君歌になぐさめもなく黙すわれせめてお茶でも点てさせ給へ
7
「ひ」の人の紡ぐ言の葉やわらかく君のすこやか願ひつつ聴く
8
周期的チェロの出番がやって来た艶歌に疲れ言葉遠避く
6
それぞれにそれぞれの道歩いてるそれぞれの人それぞれにゆく
7
気がつけば夢かうつつの狭間へと引かれゆくよな午後三時なう
10
へそ曲げてアリエルになるジュリエット哀れロミオは浦島太郎
5