Utakata
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沢海 嵐川
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新潟の大学生 拙い歌があなたに届きますよう
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枝先の蕾は皆にジロジロと 覗かれ 照れて赤が差す頃
12
僕以外抜けた高2のクラス
L
I
N
E
二度と既読が付かぬ吹き出し
14
花会式 十種の
造花
(
はな
)
が咲き誇る 心の春もきっと、もうすぐ
11
旅立ちに大さじ1の祝福と小さじ1の淋しさを添えます
31
見下ろした夜景の粒のそれぞれが いろんな形の生きる営み
22
別れ行く人々がいる 今宵だけ流す涙を許してください
16
「ヤバい」とか「エモい」で括る感情に名を付けたがる
僕
(
ヒト
)
だっている
16
もう一度ふらりとあの人に会いたい 叶わないかな春の彼岸に
12
駅前でたまたま君と会えただけ ただそれだけで僕は幸せ
13
一つでもあなたと多く夢を見たい たとえ多くは叶わなくても
13
ふんわりと湯気の向こうの午后の陽を甘く香らすシナモンの枝
22
点描に光が湾を浮かばせる 港を抱いた汽笛の
谺
(
こだま
)
11
他所
(
よそ
)
行きをクレンジングで
解
(
ほど
)
く君 一人の
女性
(
ひと
)
が少女にもどる
25
変わらない二服目小さくむせる癖 切なく甘い缶ピの香り
11
永遠に変わらぬ想い贈ります 僕の想いが化石になるまで
11
悲しみは変わらなかった13年 今日もあなたへ祈っています
21
桜より一足早くサクラサケ 合格前線 昇れ君まで
18
図書館は無知蒙昧な僕のため 今日も謙虚であれと教える
17
あの人やこの人達
(
〜国際女性デーに捧ぐ〜
)
が大切に想う誰かを想ってみよう
14
蜃気楼 鍋の中へと映し出すハマグリと見る春の幻
12
太宰府に
主
(
あるじ
)
を想う梅があり 今年も春を忘れずに咲く
18
ささやかに泣いていつかを誓い合う一期一会に去りゆく人々
14
おたいまつ往く路々を照らすよう 火の粉散るたび春は近づく
10
休日を終わらせたくないこんな夜も 車窓に流れる人の「日常」
13
雪の舞う寒の戻りに囲む鍋 おろしガネにも降るみぞれ雪
25
花束を抱えて歩む あの子らに
桜
(
はな
)
を咲かせる風を吹かせて
16
閏日よ次会うときは今よりも 少し優しくなっているから
15
いつもなら今日が二月の最終日 得したような閏一日
13
「特別」なあなたを「いつも」のあなたへと 変えゆくものを「
時
(
あい
)
」と呼びたい
10
夜道なら誰もが
主役
(
スター
)
僕でさえ 優しく照らしてくる十七夜
13
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