Utakata
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成人。架空短歌。お引越し完了しました。
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太陽の下では他人になるふたり 影のくちびる重なりあって
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情熱と呼ぶには褪せた感情が末期の叫びで君の手を取る
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白骨の香りが甘くあればいい わたしと
梔子
(
くちなし
)
共寝の棺
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ストロベリームーンにハニーかけたってかなわないほど甘い恋なの
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駒鳥を殺した二人ぱらいそへ逃げる螺旋の十三階段
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なるようになってしまった我々はつまらぬ獣だおとことおんな
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粘性を帯びた空気の夜に居る 皮下接触の熱が脱げない
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制服の群れを逃げ出す朝八時 チープな自由だシェイクのバニラ
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きみの噛む爪色の桜 今もまだ春にいますか 泣いていますか
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夢ならば醒めてもいいよ 目をあけて闇に泣くまでが様式美でしょ?
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浅く淫情 くるぶしの深さでも沈んでしまえば人は溺れる
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錯覚が悪化したのを恋とする 眼鏡を捨てたの共犯でしょう?
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錆びついた歯車のような逡巡に気が触れるほど焦れる唇
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近い未来 満員電車にぎゅう詰めのAIも海を夢見るのかな
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梅雨空をバルサン買いにひた走る おのれベルゼブブ 好きにはさせぬ
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姿見に覚悟問われる わたくしは赤を纏って生きるに足るか?
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陽だまりのようなわたしは陽だまりのようなとこしか見せたくはない
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モノクロと呼ぶにはエッジが淡すぎる 墓所に佇む雨中の烏
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イヤホンをふたり真顔で分けあった 黙れロックンロールの心臓
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もうあたしどうされちゃってもいい件に関する資料をご査収下さい
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奪われたパンの恨みはあるけれど とんび悠々飛ぶ空が青
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はやぶさに続け真夏の滑走路 坂の向こうは全開の海
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告解の冷蔵庫では贖罪の羊が凍る 雨がちらつく
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二人目の精をぬぐって独り寝の夜をどこかで少女が見てる
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惑う指が胸のリボンを解いていく ぼくらの羽化を雨だけが知る
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白番の彫像のごとき長考を肴にギネスも黒と洒落こむ
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ゆめうつつ 虚飾の図案の蝶を食み蜘蛛は真白の糸を織りぬる
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学年で声を合わせる恋歌は届かず割れるシャボンの群れか
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死神はびろうどみたいな手触りで光る眼をした黒猫が良い
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六月はきらいだ 濁った水槽だ ラブソングすら黴臭いんだ
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