Utakata
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成人。架空短歌。お引越し完了しました。
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君はいま迷うことなく片翼を広げて飛んだ 空は嵐だ
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明瞭にすれば痛みと呼ぶ疼き 優しいだけならバファリンでいい
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初期化せず去ったあなたの指紋しか認証できないわたしの身体
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百年の醒めない眠りのぼくらまた百一年目の恋をはじめる
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原罪を犯さぬ卵三個割り甘いわたしの堕天オムレツ
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傲慢であれ塩素系漂白剤 苛烈にすべてを白へと戻せ
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泥と汗 祈りのように染みついて けれども夏はかならず終わる
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カンバスのように端までぴんと干す 明日を描く白いTシャツ
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後ろ髪引く手を断ちて花嫁はあらたな産着の白無垢纏い
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差し掛けた傘の朱のした水鏡 経帷子のごとき白無垢
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いつか夢に見た未来が今だろう 鈍足タイムトラベラーたち
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永遠も数多の無限の一幕で生きるも死ぬもパレードのなか
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蒼天へ漕ぎ出せ船よさらさらのリネンのシーツを白き帆にして
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頬 瞼 唇 唇 歯 唾液 舌 順々に火が点される
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心中になる 陽炎に炙られて数えきれないキスしてるうち
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今日もまた路上であたしひまわりにされちゃう魔法をかけられて夏
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愛してる(きっときみではないひとを あるいはきみの知らないきみを)
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寂しさがなぜ胸を刺す 睦みあい白に達するまでの間隙
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唇を盗み盗まれ火がついて笑い話にならなくなって
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届かない手紙を乗せた鳥たちは真珠のいろの雨になります
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よいことがあるはずだった朝だった 双子の黄身の相思相愛
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人間のワイヤーフレーム心臓のあたりに小鳥を一羽住まわせ
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この雨をこの陽を浴びて生きていく私を赦すポカリスエット
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手の中のソフトクリームしたたって取り返しなどつかない未来
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おりがみの冠 夜の王国はさびしい子どもの王さまばかり
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たんぽぽの綿毛はじけて夜が来る ミルキーウェイの金色の星
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指触れた気がした 多分いま君もたんぽぽいろの月を見ている
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肉体を食んだ魂かなしみが熟し孵化する冬虫夏草
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昨日はパーティでしたか妖精が脱ぎ散らかした朝顔の花
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感傷を掻き消すほどのガムシロを入れても舌先震える記憶
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