Utakata
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松本直哉
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湯あがりを寝入りしひとのぬばたまの髪かきやればかはききらずも
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あすの米あらふくりやの小夜ふけてさくらをちらす雨ふりやまず
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日一日日暮れのおそくなる庭の茉莉花の芽のあかくいろづく
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身の丈の五十センチのみどりごもいつしかわれに肩ならべける
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園児らの「如来大悲の恩徳は」こゑをさなくもうたひけるかな
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清明のやさしき雨につつまれてさくらさく村はるかにけぶる
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恋衣おもひおもひに染めなしてさくらの下の愉しきうたげ
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花便りとどきにけりなたれこめて春のゆくへも知らぬわが身に
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あんず咲くローマの春の謝肉祭やそのちまたにあへる子や誰
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狷介な雄のけもののにほひして走りすぎにし体育少年
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夕かげの名残りたゆたふくれなゐの山の端みればいでし月かも
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ひさかたのひかりの朝のふつか酔ひ所詮この世は一炊の夢
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むらさめにひぐらしのこゑ途絶えしてさりゆく夏の花園のゆめ
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ゆすらうめ薄くやさしきももいろのはなさく庭をしばしたたずむ
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すずやすず風鈴をだまきくりかへしアイスキュロスの韋編たえつつ
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吾妹子よいざ旅に出んめづらしき花々の咲く閑雅のくにへ
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ムルソーのもとには来ずや異邦人救ふといへる万軍の主は
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はかなくも滅びにいたる河なれやタイムラインにさくらながるる
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さよならもいはずわかれしひと思ふ夢のもつれのはてのあけぼの
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あしたより夕べをこのみ春よりも秋を愛するをみなごなりき
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生え際に産毛のけぶるみどりごにほほをよすればミルクのにほひ
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柳腰のその名はローラ夜もすがらコパカバーナにをどりをどれば
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須磨の海ほがらほがらにあけゆけば通ふ千鳥の声ぞかなしき
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くれなゐのうるしの椀に汁はればかつをのだしの香のにほひたつ
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清明の空はれわたる春の朝誕辰の子の髪つややかに
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津のくにのなにはなくとも湯豆腐と納豆あればみちたりて生く
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日照雨
(
そばへ
)
過ぎいこまの山をながむればほのかにのこる虹の断片
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あづけたる園の電話にはせゆけばちひさき額に熱さまし貼る
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夢の世に身のおきどころなきままに如月やよいはやも過ぎにき
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病める子のつぶらまなこにあまえれば添ひ寝せむとてエプロンはづす
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