鷹枕可
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歌誌帆所属。飢えた獣(短歌連作)を募集中。アクセスはmitzho84@gmail.comまで。自由の敵に自由を許すな。
猶、短歌は歌であると共に、一行の詩であると考えております。

議事堂の皇帝あやつられるままに驕りの政務官らに囚はれぬ
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思はず笑ふ憎しみにさへ正義の羊はりつきゐて弱きを挫く
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そしてをとこゆレギオン、豚の群。悪霊は出で悪霊はガリラヤ湖に溺れて死にき
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かれらのなかに目開きはひとりもをらずさばつれだちて村へかへるなとつげき
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眠る胸すくへる孤独残酷の日時計影おりかさなりて枯葉
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格好を付けて。そう、そこも! なかんづく技巧まみれのうたならめやも 
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女衒様ご堪忍つかぁーさい!…さい! 色欲と豚塗れなりビックカメラの 
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名無し様怒りの懺悔室に集ふ怒れる十三人のをとこと
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サド歌壇。サド歌壇だな! いわずもがな狂気剃刀一枚とて隙無し 
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朝日にも読売毎日歌壇にも一度として載ったことがないわたし 
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アルブレヒト・デューラー「復讐ネメシス」像の幾多度刷られ幾多度の戦争 
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かなしいかな、正義の仮面の内側は――、嫉妬と報復でできている。 世相。
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沖縄を買うという精神構造のおかたをとてもしんじられます
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その猫も死ぬよ 歌壇にてあらかじめ穂村弘が飼いはじめしも
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「探偵はBARにいてGHOSTはブレインにいる」騒霊の住処、臓腑はらわた
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令和風看板POP俗謡耐えられぬ軽さ、の時代の先に在る、ことば
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きみたちの頭の中に入ってる型が役に立たない日がすぐに来る
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つまらないおとなになったあの時のかえらぬ傷が疼くのだった
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書き損じばかり所詮衝動の滅ぼせるまできさまをにくむ
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しらけたるラテアートに泛ぶアヒル「資本」飼ひならされてつかの間
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利き腕にかたぶく重心コロナゆゑ千鳥足にて揺るる視界は
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暗黙に仮想敵国現実の敵国となり 恐怖に拠る淘治
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処理水と訓じたることただちには影響なきこと国のいふこと
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底深く紫陽花の闇ひろごりて死を近うせる井には滑車を
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暗黙に断罪されをり疑はざれば狂ひ初むのみ早鐘が音は
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崩れ去る秩序、断絶、平和の終焉。ベルリン以降をいくるものとし
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心証の悪き支那人そのままにかがみのごとく 黄の膚を見つ
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「沖縄は日本固有の領土です」政府広報からまはりつつ
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フォルクスワーゲン車線変更占拠すにリチャードマットと書き加へつつ
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がたがたと軋みそめたる島嶼にて竹槍のごと揃ふミサイル
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