カミハリコ
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しろい羽根いちまい残し鳩は逃げ早鐘打ち続ける心臓
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消えかけの虹色を眼に写すときぼくを思い出さないでください
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なにもなにもないこの胸にひとつだけ約束された銀の弾丸
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右肩に三日月ひとつ引っ掛けて夜の帳をおろすお仕事
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明るいものは見ないようにしていたあなたの瞳で知る夜の味
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飲み干してみせるよいつまでも喉に引っかかってるいつかの声を
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少しずつ遠ざかる月のようにはできなくてただ走って逃げる
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役に立たない物ばかり増えてゆくから両手でも指が足りない
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ぴかぴかの可視光線のようなひと隠れても無駄はやくおいでよ
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言い訳をして殴られて見送って口の中だけ痛み続ける
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この先を夜の国で生きていくため朝の国から追放される
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ひとつずつ死にゆく季節たちの声 ずっと覚えていてあげるから
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この脚はドアを蹴破るためにある 血を流しても痛くもないし
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さあ起きて致死量の愛を召し上がれ一度眠ればそれでおしまい
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扇風機へ叫ぶ《ワレワレハ宇宙人ダ愛ヲシラナイ宇宙人ダ》
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陽の当たるあの子の隣にいるときは海の中で息してるみたい
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易々と防衛線を飛び越えた希死念慮蹴り生きよ明日へ
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粘膜でなぞる背骨はいつもより甘くて痛いやっぱり罰だ
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記憶を奪われてもきっと思い出す背骨に這わせる夜のつめたさ
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からっぽの棺にすがって泣くふりが上手になっただけの晩夏だ
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ローファーに夢から抜いた爪先をねじ込み走る境界線へと
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なぐさめてくれなくていい(ないてない)わたしがわたしをゆるせないだけ
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怖いって言えばよかったくらやみでひかりはひかりのままで死ぬのに
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うつくしいものうつくしくないものも両方握ってどっちを開く?
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一円より軽いいのち一円玉の重さは忘れてしまった
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いつまでもふたり踊ろうどちらかが骨になっても塵になっても
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「高一の、そう、夏だった」「わすれたい?」「思うだけ傷が深くなるね」
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秒針が刻むは猶予或いは身体 見えるよ君の切り取り線
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六畳間 麦茶の氷が貫く死刑宣告じみた涼
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アスファルト抉ったみたいな目をしてごめんなさいを繰り返す夜
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