Utakata
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小骨
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鍋島小骨とも。とりあえず過去作を。普段は「うたよみん」で詠んでいます。
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うちの刃物ではおばあちゃんの
裁
(
た
)
ち
鋏
(
ばさみ
)
が一番強いという気がしてる
3
なあ、お前がわたしを嫌いなことなんてもう知ってるし取り繕うなよ
1
棒のようなものを振り回したい欲あるじゃないですか殺意はなくても
4
雨の夜、海底に眠る文字を釣り、失くした夢を綴る魔術師
2
「どんな曲聴くの?」を「好きなアーティスト誰?」に読み替え強いられるのが嫌
0
雨だれを曲にするとか可愛いねと思って聴いたら案外怖い
1
なゐ
震
(
ふ
)
りてぞわりと進む月曜のはや日も暮れてこの夜を祈る
0
行き止まりのコンビニに欲しいものはないよ 何かを探し、何かを買うけど
1
付き合いの都合で努力して褒めるたび魂の座る場所が削れる
2
神々しいほどの不変と見えながら離れつづけている月と地と
3
アスファルトのうえに薄膜の海がある 裸足で歩けば雨があたたかい
2
リラ去りて乙女椿も去りていま青空に夏緑の湧き上がる
1
臓腑から
燠
(
おき
)
に焼かれをる真昼の満月はまぼろし私の声も
1
恐らくは並んで囁き合う炉のなかでいまわたしたち焼かれているよ
2
三千と六百秒目あなたから飛び去る人をまだ見ているの?
0
ことばの飛ばぬ夜よ、おまえの恩寵はわたしの命を喰って砂時計
0
日曜の夜のワインと他愛もないドラマ、書き物も本も途中で
1
「おきゃん」なる単語を不意に思い出し後継語なしに言葉は消えるね
1
『SNSでいいね!をもらえる短歌を詠もう』イカ釣り漁船の集魚灯ぽい ※個人の感想です
3
春
爆
(
は
)
ぜてスプリングエフェメラル沸騰し破調もめでたき鴬の山
2
新聞歌壇に
選
(
え
)
られし名前を辿り読みホームレスは何処へ、囚人は何処へ、今
2
他愛もない恋愛漫画ばかりなりアプリに喰われた私の時間よ
0
隠れ家のごとき書肆にて購いし初谷むいの歌集に付箋す
2
蝦夷の山は早春の冷えを保ちをり真夏日の九州ニュースに踊る日
1
蜂蜜のイデアのやうな三日月が地球照をふちどるマジックアワー
0
おちてくるおちてくるそらおちてくるしずくしとしとただおちてくる
4
左耳のピアスホールが熱を持ち人生すべてが膿んでる気持ち
5
土曜日の夜のエクレア、アクロイド殺しと家族の淹れた珈琲
0
月を撃て。あの空の裏に魔女がいる。夢よ砕けよ。幻を撃て。
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「これ買いたい」とゴネる
他所
(
よそ
)
の子を見つつ、「『買って』だろ」と思う。性格が悪いので。
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