とうがらし
3
22
投稿数
421

好きなもの刺し子編み物
ユーミンと孟浩然と短歌投稿

濁りとか曖昧さとか不完全とかはっきりしないものと生きてく
10
ひとりずつ鍋やボウルを与えられ食べた西瓜は夏の郷愁
12
熟してく赤や緑の夏野菜さながらに君の背は伸びゆく
14
保育所のエントランスに集いたる幼子の汗みずみずしくて
10
文月の覚悟のほどがうかがわれ長期戦の酷暑続きて
7
何回も茅の輪をくぐりお祓いす半年の罪多く積もりて
17
神主さんでこに冷えピタ貼りながらお茶勧めてくれる大祓え
14
幼日は苦手な菓子の水無月をなぜか進んで買い求め
11
元気かと問いかける人もうなくて六月の雨降り続く
13
午後三時ゆっくり淹れる珈琲の香りが今日も部屋に満ちゆく
15
知らぬうち幼なじみは偉くなってたブランコこいで遊んだのにね
8
月曜日朝から雨の電車内もう週末の楽しみ想う
11
悪さしてママが鬼さん呼んだから早く目つぶれ君の忠告
7
旅先で来し方を考える時側にはいつも両親の愛
12
今だけはここのすべてが我の本石川県立図書館にて
13
洗濯機新しくして覗き込む新しき渦頼もしき渦
16
こんな日は歌の向こうのその人を思い浮かべて我を俯瞰す
10
今日の朝ちょっとした諍いありて雨を理由におこもりの我
9
おいしいねおいしかったね使い分け君の後ろに過去二年半
9
近頃はひとりを好む私だが君の「みんなで」には敵わない
6
あの人を嫌いな理由忘れたわ好きじゃなくなるってこういうこと
10
ばあちゃんが漬けた梅干し瓶のなか 形見となって今もいすわる
23
もう「ママ」と呼ばなくなった向かいの子今は「俺は」をもっぱら使う
17
夕刻に子らのあいさつ飛び交いて世代代わりで若い人増え
11
過去の傷違う解釈しなおして刺し子始める金曜の午後
18
昨年の今日に始めた投稿を一年続け今日はいい日だ
14
アジサイに「おっきなあたまついてるね」とらわれぬこと教える二歳
12
真っ当なこと諭すよりウソだろとびっくりされるばあばでいたい
7
ねぇばあばきのうじいじはいなかった二歳に過去が登場するとは
11
洗濯機壊れてわかるいにしえの労苦の上に生きてることを
10