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Utakataには二〇二四年三月から参加。十七歳の愛犬がいます。                                      皆さまの短歌に日々励まされております。

「癒されます」その一言で頑張れる 今日も歩くよ老犬と私
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立てた子は何度も何度もやって見せ 兄は並んでスクワットする
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出来ることまた一つ増えて立ち上がる「ほーら どこにもつかまってないよ!」
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「できたよ!」と喜ぶ孫に拍手する 私は増える出来ないことが
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切り株のくぼみに誰が植えたのか可憐な姿の初雪カズラ
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別名を十字架草と言うらしき ドクダミの花を花瓶に生ける
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今は亡き友のアドレス名簿から消去できなく時々眺める
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母とは揃いのバッグでツーショット 嫁ぐ前の最後の旅行
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故郷に今年も咲いた亡き祖父の自慢の深紅の霧島ツツジ
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ビワの木は挿し木してから二十年 今年もたわわに大きな実を付け
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下校する二人の児童歌いつつ 素敵なハモりに思わず拍手
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ああ今日も桜が一本伐られゆく 痛い痛いと泣いてるようで
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ひと言の「ありがとう」に励まされ さあ、拾うぞ明日もゴミを
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この国に欠けているもの教育ね 年々増えゆく朝拾うゴミ
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葉も枝も切られてしまって丸坊主 桜の樹々は寒そうに立つ
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丁寧に紙とテープで修理する 夫と半生歩んだ聖書
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「こわれもの」小包届く海越えて 現れたのは ふわふわコアラ\思い出②
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プレゼント箱を開けるとまた箱が 最後の箱には指輪がひとつ\思い出①
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後追いの一歳児連れてフラダンス ママの背中はゆりかごになり
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娘から「これから行くね!」突然に 今日の予定は「孫」に変更
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人知れぬ痛み悲しみ誰も持ち 短歌うたで知らさる分かつ喜び
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手抜きでも「美味しい」と言ってくれるひと それで上がらぬ私の腕が
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スピードに今さら驚く遠い国旅する息子と瞬時のやりとり
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カーネーション長持ちさせるって難しい 日に当て水やり大事な花たち
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眠るの耳元にそっと「さんぽだよ」ささやく夫に優しさを見る
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短歌うたを読み思い起こすは故郷の一家総出の田植えの五月
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ドアが開き目の前に見えるエレベーター 今日は乗ろうか私はシニア
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遠慮なく気兼ねなく座る優先席 敬老パスを初めて使う日
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気が付けば使い始めた有り難く 親のためにと付けた手すりを
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五歳児は自分のことを「オレ」と言う イントネーション作る可愛さ
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