Utakata
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花子
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春雨の おぼろに霞む 山の端よ 朝の陽射すや 銀嶺の嶺 影さえ白く
5
降り積もる 雪に吸わるる 音もなし 霜柱踏みて待ち人来たる 氷雨窓打つ
5
春寒(はるさむ)に 悔いることなし おぼろ影 陽射し影朧 夢かうつつか
5
春立ちて くれないもえる 枝垂れ梅 おぼろ月夜に夜の影朧 去ぬ後ろ影
4
滝つぼに 梅の花 散る 春の暮れ 残り香消ゆる 我が想いをも
6
冬木立 しずくを纏う 雪時雨 風の織りなす 雪衣かな
6
降り積もる 雪に吸わるる 音もなし 待ち人来たる 囲炉裏おこし 馬いななくや 春隣
4
山深の 雪解川 岩を噛み 薄氷弾け 春を待つ 紅梅の一輪
6
波がしら 引いては寄せて 泡となる 朝霧湧きて 磯小島映え 光さし 目覚むる海に 舟を出す 静寂(しじま)を抜けて 明日(あした)を拓かん
3
茅葺きの 囲炉裏火弾け 寒さ返る 峠凍てつき 月影冴ゆる 独り酒酌む
4
冬の朝 雫滴る 冬木立 霧吹き渡リ 樹つららの花
10
冴ゆる空 月昇るかな 白妙の 雪降り積もり 雁富士渡る
8
風渡り 揺るる水面と 玉しぶき 陽炎のなか 消ゆるまぼろし 君の影 その影永遠に帰らじ
6
風渡リ 水面揺るる 滝つぼの 陽炎立ちて 去ぬ後ろ影
4
山静けし 白銀の舞い 冬木立 足跡絶えて 山の音(ね)寂しき
4
一枝(ひとえだ)の 雪のこぼるる 静けしや やまね( 山音)泣き濡れ 雁泣き落ちる
4
天高く 凍てつき寂し 峠道 風の間に間に 粉雪吹雪く 一歩ひとりの 影法師
4
冬晴れの 碧さに映える 樹つらら 雫したたり 白銀の玉
4
宝剣の 群青切り裂く 雪の鉾 雪かぶる岳 ただ一筋の 雪の跡
4
雲海の 引いては寄せて 嶺深く 御来光射し 我が魂(たま )震う
4
冬の暮れ ともしび灯る 路地裏の 酒瓶重し 母待つ家の ともし影 近づきて 童泣き濡れて 夕餉の煙あたたかき
4
風冴ゆる 岩うえ落ちる 雪解水 氷鏡映える 雪解の碧さかな
4
春茜 雲海浮かぶ 霊峰よ 魂(こん)をさがすや 揺る影法師
4
雪吹雪 ゆらゆら揺れる かずら橋 凍つ風おろし 枯れ木は黙し 虹を待つ
4
黄昏れの 夢を探して 幾千里 明日へと続く 光りを探す 明日を待つ間に 春の芽を知る
4
地吹雪 枝垂れし寒の 紅椿 花舞い散るや くれない滲む
3
しろい朝 霧吹き曝し 冬木立 射す陽浴びつつ 青芽吹き出し 息永らえる
4
冬陽射し 山の背滑る 白煙 轟き消えて 嶺ぞ静けし 我が魂(たま)震う
5
風薫る 香こぼれ散るや 枝垂れ梅 おぼろ月夜に夜の影朧
8
風さやか 山(嶺)ねすずしや 夏盛り 陽炎立ちて 去(い)ぬ後ろ影
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