プー子
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水温の高きに帰れぬ鮭なのか故郷目指し迷子が増える
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いつか見た欄干に立つアオサギのはてなの形また思い出す
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スマートな秋刀魚高値の大根にため息も出ず秋は進みぬ
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「滲み画」の手ほどきうける秋の夜の上手くはいかぬが不思議な時間
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彼岸会の父母に逢う日の空高く紛うことなく帰りていよう
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新刊を求めて開くトキメキを静めて一気に読むプロローグ
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足元の秋の訪れ忠実なコルチカムありいつもの色で
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遅ればせ秋の気配の朝夕にシフォンブラウス似合いの婦人
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去る人も来る人もいてやじろべえ傾く時をまた見逃した
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選ばれて朝刊に載る師の歌を指でなぞりて 声が聞きたい
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海沿いに拡がる畑は秋盛り玉ねぎ・カボチャ・馬鈴薯いも・デントコーン
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キカラシの咲き初む海辺青空に大き風車は秋風回す
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盛夏超えはつか色づくサンゴ草バスの窓より瞬時眺むる
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ひとり見る真夜の星空目の前の星は父母左右に兄姉
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見つかりし捜し物あり何故ここに 認知の道へ遂に入りしや
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失せ物を捜して三日諦めの悪しき女に夕餉迫り来
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「秋だよと」と吾亦紅告げツンツンと行き合いの空つついて伸びる
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噂としコロナ感染聞こえ来て七度目ワクチン接種券着く
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言の葉を削り削りて二十余年この後もまた削り続けん
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秋風がようやく吹いて隣家の爺の馬鈴薯いもなど掘りおこしやる
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少しだけ秋風感じる夕暮れは二百十日の翌日のこと
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農道へふいに飛び出すエゾリスの大き尾ゆらし草むらへ入る
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別れ告げ都市間バスに乗る友と再開約し八月を終え
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隣家の屋根に乗っかる大き月明日は帰京の友と眺むる
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後になり先になりして漕ぐペダル魚付林まで老いの休日
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幾千の石器の居並ぶジオパークいかな歴史を見てきたものか
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ひんやりとあぁ夏が行く都心から来た友達へ僅かなはなむけ
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泡立草ぐらり揺らして行くダンプ大型バイク二台従え
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罪深い無色無臭の処理水は今日からじわじわ海へ広がる
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あっさりとOSOの最期が報じられ令和の伝説語り告がれん
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