Utakata
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かたつむり
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こたつのスイッチを入れる 福の代わりに追い出された同胞たちのため
1
太陽の光はどこにでもあって ブランコを待つあの子の側にも
2
今はもう泣きたいほどの眩しさで小学校のチャイムは暮れゆく
1
「毎日がつまらない」なんて君は桜の香りを知っているかい
4
あなたへの「おはよう」の言い方考える時間は少し春に似ている
11
数学のテストの
0
(
ゼロ
)
は見ないふり 横断歩道では手をあげること
4
ホテルの自動販売機で光るビール 大人になれない蛹がここに
3
佃煮はあんまり好きじゃないけれど その荒れた手が酷く赤くて
2
音が雪の一部になる黄昏は紛れもないほど文学であり
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あなたはなんでも過去形で話すよね 深夜の公園の水飲み場にて
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憂鬱を文字で曇らす夕方に そして日は死に、幸せが去り
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カフェインでしか許されない夜がある 素敵な暮らしの強い副作用
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咲かなかったカーネーションは銀色の夜のどこかで幽霊になり
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アルバムの写真が途切れる瞬間は足跡をつけたいほどの白
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五分おきに鳴り響く電子音 昨日の自分に舐められている
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バラバラな「きらきら星」が響く街 買ったばかりのワンピースを着て
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相棒はコンビニの前にあるポスト おはよう、今日は寒いらしいね
3
筆箱から取り出す魔法のステッキ 書けば描くほどそれが私だ
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シャボン玉の色を三十一字で歌って もうすぐ春風が吹く
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ショベルカーに壊される門柱 街の新陳代謝はこんな風に
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体育館のステージは空っぽで私の青春は黒版の色
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どうせこの地上は今日も元気だし 別に今羽根つきしたっていい
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手の甲の知らないうちにできた傷 牡丹の赤と比べてみたり
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明日から二分の一の呼吸だけになる部屋ネクタイ曲がってるよ
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雪は春の足音を吸い取って 君の体温だけが移った
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地下鉄の発車メロディー噛み砕く さようならって言わないように
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我が先週教えた店に一人行く君 教えなきゃよかったな、など
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固まった蜂蜜湯煎しておいて 君が行くのは止めないからさ
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あなたが好きだと言うから買ってきた ジンギスカンが食べきれなくて
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君の手に触れてみたくてシャープペンわざと落とした火曜日の午後
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