歌河千舟
0
9
投稿数
439

思ひあり今より先はどなたにもはあとの印失礼いたす
歌河の流れの水を掬いてもはあとを捨てしわれ人でなし
われの名は歌河千舟いざ漕がむ流れの先は無い輩滝

悔しいよマイクを持つと歌えない爪の先まで唄っているのに
12
ブロンソン脳裏に映るクラウディア風の平原スキャット渡る
8
白熱の逃げたい心捩じ伏せて由伸に点け二つ目の星
7
五分でも瞑れば楽の摩訶不思議何も知らずに生きてる不思議
12
だんだんと脚の痛むを尋ぬれば昨日歩きし一目千本
13
衆愚世の群れ離るるも哀れなり滅を滅せよ人工知能
10
二千年戯れ過ぎた洋神のその救済に和の八百万
12
俯瞰せる人の世の庭眺むれば色の違わぬ芝の色かな
14
声聴けば心の中に五文字泣く縁のひとは電話向こうに
11
今生に関わる人は三人か亡き両親と今ある妻と
14
けふもまた殊更などに非ずして過ぎゆくものをただ見送るや
14
福寿草所望されては母演ず男の我も幸子の世界
10
懐メロもいにしえよりの歌よみもわれの心の揉み師なるかな
16
予定表悔しけるかな白地欄嘘も赦せよ蜜入り逢瀬
8
愛憎も此処に至りて霞みけりふたりの旅はただ手を取りて
19
心をば畳んでみたくなりまして折り目きれいに揃えています
24
もうすでに心の中はお上手に顕れてますくれないのきみ
15
人詠みし歌の葉に知る季節かな花はもも色うたかたの夢
22
空腹のこの喜びをたれぞ知る飽食牢を釈放間近
14
平和の世ねがふ口もて謗るわれこころやいばや鞘ぞいづこに
16
墓前には無常を諭す親はなく必滅語る生家の更地
18
わが旅は葉ずれの音の合間より太平洋をはるかに望む
18
足下にてんとう虫の歩み観て単車休憩牡鹿の海よ
19
笑わせてやろう恩着せ語れども妻の笑顔に実は癒さる
19
きいてるよきくだけだけどきいてるよきけいわれずもうんうんうんと
15
だんだんと家族のような気がしては風呂掃除終えうたかた覗く
21
並ぶほど愛くるしいは雀なり後光を受けてわれにおはよう
20
歴史上生まれた人の総計は千百七十億人といふ
18
夕暮れに古希予備軍が甘味買い一日遅れのホワイトナイト
14
かすみたる山の端追へば川妬みわれ忘るなと水面ひかるや
13