Utakata
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まちこ
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保健所で殺処分待ちだった野良
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特別な日にはケーキがあったからケーキセットを頼む休日
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眉を描く 「一本一本描けてるね」と草の絵を褒められたあいつ
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買い替えたスリッパにまだ身構える 履き潰してよテセウスの船
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寂しさを歌う曲が聞きたくて一人で帰っている節がある
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「好きです」と言われた直後エンドロールが流れて次に進めない
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化粧品売り場もスタバも春推してひとり解氷を悼む帰路
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「誰呼ぶ?」じゃなくて「誰か呼ぶ?」なんだよ、『別にいいよ』ってどっちなんだ
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僕を好きだと言う君を僕も好きになれないバグで処理落ちする
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失うのが怖くて何もできない 元から何も持ってないのに
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プレゼントは消えものって決めてんだ 惜しまれたいし忘れられたい
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「私はね焦げてる方が好きだから」母の方便を君に捧ぐ
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視力には自信あるから手の届かない存在で在り続けてね
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お前らが「特別だ」って言うから何かしなくちゃいけない気になる
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「私より長生きしてね」呟けば欠伸でこたえる温い毛玉
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ブロックした元彼のアカウントを見る度自分が嫌いになる
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新しいトリートメントに髪敏く ただ我のためさらさら踊る
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じゃりじゃりとココアのダマを押しつぶす カップの傷はとけきれぬ愛
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日に増して冬毛で白む猫丸く 「白秋」の意に君も足そうか
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いつ見ても不安定な形だから「心」をうまく書けないでいる
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ファミレスに千円出すけどあの頃のミラノ風ドリアに勝てない
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初デート 修学旅行 駆け込み寺だった服屋が更地になる
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廃盤のネイルを塗って会いに行く 君の思い出になんてならない
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がん細胞みたく
複製
(
コピー
)
に失敗した
思い出
(
トラウマ
)
が脳に蔓延る
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本物の海はいつも砂の色 綺麗な思い出になんてしない
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窓から望む青空に目もくれずブルーライトで網膜を焼く
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諦めを濾過して取り出した結晶を「優しい」なんて言わないで
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階段の縁のゴムだけ踏み上る 息をひそめる癖が抜けない
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デパ地下のショーケースに問い詰められる 母は何が好きなんだっけ
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リスニング案外得意かもしれない(※ 歯磨き中の君限定)
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「ゆっくり食べる方が長生きできるらしいよ」と私を待つ君は
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