Utakata
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茶熊さえこ
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『うたよみん』『twitter』『 note』茶熊さえこの名であります。
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立ちどまり振り向く不意を駆けていく自転車の音を聞き終える夜
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闘いに踏み潰される外側の内をちいさく積んでいくのです
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前髪をすこし切るひらけた差異にいったいなにが見えるのだろう
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揺らぐ歩が影に隠れて歩む歩が外灯の下をひとりで帰宅
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ガソリンを金額指定で明日マスの箇所を埋めていくスケジュール
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マジ顔で心酔してたさっきまで半乾き髪を放つたらかしで
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冷房のなかで冷えてきた肌を担うもふもふに
包
(
くる
)
まれている
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ノーメイクの脆弱ったら、ない夏の日傘に入りて
ビフウ
(
微風
)
の涼
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全力を注ぎ込んだいちにちの価値を探している終末だ
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薔薇の棘が生まれない異種の誰よりも幸せになるひとがいて
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新しい靴は階段に置き去りなまま更けゆく夜をみているの
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君がいたタイムラグの空間に突き抜けないメロディが鳴っている
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夏なんでってむりくり爽やかを色づけしている野菜カレー
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やわらかな仮眠を連れる熟読の深みに嵌っていたのでした
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朝礼が五分で終わるそんな日もある予定が崩れていった
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なげやりな態度はどこかノンアルコールふうな酔いに似ているの
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ブックカバーお掛けしますねと30ページで折り返す 栞の代わり
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一色の空に映える満月で積んだファイトをOKってことにして
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夏空の夜半吹く風すこしずつ向かう秋へと衣を替える
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遠ざかる景色のそばの ( 君だけ ) が見える想いを寄せる駅
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駅ごとに映りかわる雪の写を二月の想い出と致します
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八月の終わりのページを折っていく角は短かくなった日のしるし
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ログアウトしていく夜のシャッターを慣れた音量で聞いている
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洗いたてマスクの出番も今ならば流行遅れの八月の末
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塗りあげるメイクに任せた愛嬌をつくりあげてく口角カーブ
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ある晴れた日の空から飛行機が静かな存在を散布している
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無理ゲーの生き様ゆえに道行く交差点にて立ち止まっている
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気休めのハンディファンがせいいっぱい駆けて悪態を振り払う
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一ページ開く歌集に思い馳せルヴァンクラッカーが消える朝
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淋しさはひとりで癒えぬものだから寄り添っていく君のそばで
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