Utakata
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あさ
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詩作のかたわらに詠んでいます。よろしくお願いします。
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憑依した酒がゴーストライターの三十一文字
(
みそいちもじ
)
が多産多死かな
0
弱さとは祈りだけどもきらきらともう大丈夫よ死んでしまった
1
遮光して光を亡くしたその部屋でコーヒー豆を挽いた午前五時
3
誰もかも生きていますね屋上の青眼の子どもだけでもどうか
0
黒点が無数に増える果物が未来を暗示したから 逃げて
3
絵を飾る飾る価値すらない人が消えて登場人物になる
2
鳥の墜つ地点に黒い穴があり見知らぬ僕が抱きしめた夜
1
そんなにも硝子にも似た冷ややかな秋風が皆
(
みな
)
に迫害されて
0
切れ端を摘む代わりに頬張ってあの子の舌が入ってきたの
1
手を振った秋が緋色の君を呼び 春は死ぬにはいい季節だよ
3
人と人と人を亡くした僕たちに神さまだけが石を投げてた
3
土砂降りの雨音だけが遺言の魂でした七十七億
3
心は抽象画だからただ色が秋めくきみは落ち葉の軌道
3
傘に落つ夕立ちめいた二粒はぼくら涙の比喩でしかなく
3
夜深く暗いな暗いねくらい椅子「僕はだあれ?」と僕が尋ねて
1
砂糖菓子果てなく積んだその夢に汚れた顔を踏みつけ埋めた
2
終わりよし濁さずなんて嘘だから儚い記憶のぼくたちの海
6
気まぐれに月が赤くて怖いなら世界の気持ちをいつも知りたい
1
さよならのちりあくた眺めほほえむよ瞬間だけが永遠だから
3
とうめいになりたいきみの手を引いてひかりのあわいで押し倒したいよ
3
さびしいと叫んでいいよここはもうだれもが去った白いベランダ
6
またねって雨粒たちに手を振って手を振り返してくれる気がして
2
れいぞうこ死角に消えたチーズさん人の言葉じゃなくてもいいから
1
そこなんだあなたの鼓動がありました ただそれだけが歌と呼ばれて
3
さよならはないよと笑った瞬間に落ちた地球の真中
(
まなか
)
のやさしき
1
最果てで水切りをする猫がいてそばでわたしは石をかさねて
5
ここでならはじまりを交わし合えるのに遠いあなたの朝は見えずに
2
人びとを寡黙な機械が動かします等速直線運動点P
1
世界中の誤字を集めた詩集です正しさなんて逃げちゃいました
2
鼓膜がさセミになっちゃうよ寂しいよ終わらないでよ春夏夏夏
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