Utakata
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あさ
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詩作のかたわらに詠んでいます。よろしくお願いします。
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孕めないゆめの子どもは儚くて置き忘るるは砂糖菓子の日
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雨という景色を知らぬ人のため筆とることのほんとのやさし
0
満ちた月 吊るした人を照らせどもひかりの化粧ましろに映ゆる
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陽のつくる影の波間の触れられず なんにもない海だけがみたいよ
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どこからが海かはっきりわからずにまぶたを擦る夢はまほろば
2
心音のひとりっきりの切なくてひとりふたりと靴をそろえる
3
目を覚まし壊すゆびさき壊す時計 壊れたぼくを直すしずけさ
1
ゆめをみる遠いきおくのなか呻くあわく夢見しけだものの道
2
どこにでもいけるはずなどないけれどこの頃ゆめの終わりが来ない
4
意味もなく筆をとったりしてるから空振るこころ残りの週末
1
きみがため獣が叫ぶ夜もありぼくは静かに暮らすのでした
1
あまおとのふたりっきりの触れる音 靴ひも少し余る気がする
3
傘がひとりひとり揺れゆくこともある歩みしずかにしずむ心地で
4
あざやかに火花は散ってあの遠いとおい空から海がみえるよ
4
ゆめは旅 寂びた道路にうずくまり後ろめたさを味わうための
2
この先へ破船はとおり過ぎてゆく波の音さえ砕くことなく
4
いまぼくは生きているのか眺め暮らすゆめのしじまに詩集がひとつ
2
もうだれも見ないのですね慄いてひしめきあうはひかりの蛍
2
ここは果てこころは壁を持てなくて陽だまりの中 まなかで眠る
2
ゆめにっき夢みる猫のまどろみの文体めいた詩だけのこせば
1
なつかしく滅びの香る風のこと想う古着のほつれほどけば
3
春というこころはこわれ梅雨入りの 渚へ海へ 声へ祈りへ
4
いつだって詩を書けますと答えてる世界の果てに獣が残る
4
わたしいがいわたしじゃないしわたしなどどこにもないと知れば夜空よ
3
四季のない国を想えばおそろしい平穏という永遠のこと
4
詩作とは寂しく夜の海に似てこころがひらくその時までの
4
すべての葉 言の葉綴りぼくらもう手だけつないで海を歩けば
2
ねえせめて嘘でもわらえ雨のもと 窓のもと君の心音のもと
1
うそをつくたびに胸の鳥が呻くぼくらのあすに朝日はこない
3
夜は降る降るとはなにか雪のこと 舌に滅びる淡いしらゆき
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