Utakata
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栗城りく
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あちこちの靴流通センターへ流れ流れて踊れる赤は
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世界史をぐしゃり丸めて投げ捨てた青い紙屑は軌道を逸れて、
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楽園の強化ガラスを透かす月 古びたパンをも仄かに照らす
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ニンゲンがいなくなったら四つ足の添い寝をすべく窓越しに差す
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ばらばらの呼吸が喉を震わせるごめんなさいがうまくできない
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懐を暖めていたほうじ茶に口をつければぬるい寂しさ
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昔日のダンスフロアでいつかまた今年の秋も前世になって
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茜さすアイスクリームは地に落ちて喉元過ぎればみんな前世だ
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打たれてもいいよ君のその金の瞳は夜を継ぐ光だから
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乱れたときだけ生活にリズムがあると思い出す深夜二時半
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震えぬ身体 怯えぬ心 狂えぬ頭 あなたにはもうわからない(どうしていいか)
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繰り返す繰り返す繰り返す繰り返す言葉がみつからなくて
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ねむりなさい おまえはわたしだからこそひとりではない わたしはおまえ
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天国は音もせず誰もいないところ 空白そして安らぎがある
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答の一 その博愛も露悪さえ君のおもかげ映す孤独よ
(
#愛・悪・君で文を作ると性癖がバレる
)
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朝がくるたび夢は裂かれる 信号機は眼下でゆっくり瞬く
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掬えない星屑はただ煌めいてわたしの頬を拭っていった
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まぼろしだった朝に抱きしめてくれた人のぬくもりで生きていく
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透明なわたしたちまだ羽ばたかない やさしさばかりが傷つくる夜
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ゆめまるく稚きまでに膝を抱くわが子のようにふるえて眠れ
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お布団にイカロスの羽を詰め込めば月にも届く 夢の中なら
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ひとひらの永劫回帰の終古にて潮に寂びたる海を抱かむ
(
花の夜はながめせしまにいたづらに染まるともなく散るを惜しまず
)
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花の夜はながめせしまにいたづらに染まるともなく散るを惜しまず
(
鉄錆の倦んだこの身に流るゝを「同じなのだ」とおまえは云つた
)
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鉄錆の倦んだこの身に流るゝを「同じなのだ」とおまえは云つた
(
「潮騒」と誰かの声で紡がれる それはわたしの血汐ではなく
)
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「潮騒」と誰かの声で紡がれる それはわたしの血汐ではなく
(
ひとひらの永劫回帰の終古にて潮に寂びたる海を抱かむ
)
2
春の
雷
(
らい
)
なぞりてひかる 暗闇の硝子 つめたく濡れた眼差し
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ただのひと ただのうそつき ただのゆめ どこにもいない あなたはとおく
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「月を観よ、そこにおまえの影がある」「秋だからってひとをころすな」
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問の一「世界・神様・僕」というありふれた語を鮮烈にせよ
(
#世界・神様・僕を使って文章を作ると性癖が出る
)
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恙なく時代は去っていくだけさ 誰もが通り過ぎるこの部屋
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