宇佐木 芙和子    フォロー 8 フォロワー 4 投稿数 43

思ひ立つ ままに詠(なが)むる うたかたの 浮かぶが如き我が心かな

彼の人を心ならずも打ち思ふ振り子の幅は揺れ広ごりて 

小望月こもちづき照る蜜色の甘やかに とろけたゆたふ影はかぐはし 

時刻む針は情けをも知らず午前零時を淡々と過ぎ 

あの山に響く列車の通過音 ノスタルジーを置き去りにして 

妖月を見上げる息の白白と溶けゆく宵の寒さよろしう 

つねならぬ日々に抱けるうたかたの一つひとつを留めむと詠む 

ささめきて ひらり と舞える言の葉に 込めしたましい きらり と光る 

哀しみを紡ぎほどきて 澄みわたし 見上ぐる空に星はまたたく 

誰がためか 思ひ及ばぬ 彼がために 纏ふ馨りを風な散らしそ 

昨夜ゆうべ君が作って肩を竦めてた オムレツ思い出す 月浮かぶ 

火照る頬 寒さのせい と繕へど 君に取られし 左手のせい  

幾重にも 包み結びてかざれども 渡せぬままに溶けゆく想ひ 

風立ちて 山もよそほふ頃ならば 我も染まらむ 君の色にぞ