Utakata
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冬眠
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よく眠り、たまに起きる
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名前のない労働者らが名の知れたウイルス拭うバックヤードで
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哲学書 うわ滑りする目を閉じて夢よ目蓋よ真理を灯せ
1
薄明りに後朝らしき幸福を 背表紙だって背中のひとつ
2
漫画アプリの公開が朝ならば崩れなかったはずの生活
2
イベントを走りきれない人になり俺には何ができるんだろう
3
きっと耳ばかりが靭い新人類マスクの紐をくいと浮かべる
2
腕時計の下必死に拭おうとするうちにまた日陰が終わる
2
炭酸が腹を膨らし少食に だから
二缶
(
ふたかん
)
開けて良いよね
1
このままじゃダメだと足に喝を入れ麦茶を飲んでまた横になる
5
夜が更けてじわじわ酔いも醒めてきてサア自らを見つめるときだ
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雨音がやめば一匹蝉が鳴きすぐ本降りになってしまった
2
くらやみに停止ボタンを探るけど 首を振ったり風強めたり
14
扇風機の風量一巡早く「強」から逃れたい ボタンを連打
2
良し悪しの軸は確かにそこにあり不誠実ゆえ良さばかり言う
2
「これがぼく!?」にはならないさ 覗き出た変身願望そっとしずめる
2
褐色の洒落た名前の黒糖のいつかの夏に食べた蒸しパン
6
ついにガチャすら回せなくなるオタクもうキモさしか寄る方が無くて
3
泡切れのボディータオルにもう一度押すか否かともう踵まで
3
手元まで映らないから手遊びに分解される文房具たち
3
キッチンにふたりでいるとネコは鳴く お前のメシはまだなんですが
5
ボディペーパーの袋を押し込んで安っぽい夏が吹き上げてきた
2
微熱あれば夏日なれども風涼し レースカーテンの波打ち際へ
2
オンライン授業で家が
公
(
おおやけ
)
に塗れ
私
(
わたくし
)
は布団を固守す
5
花粉にも多数少数派閥あり 杉の終わりが終わりではない
2
飲酒後や寝不足の時 すべて から見出す美とは決別したい
4
ローションを肌に叩きながら誓う 夜更かしやめる!間食やめる!
2
丁寧な暮らしをするはずだったのに枕元にはコンテンツの山
7
店員が本にカバーをかけるとき財布はすこし整頓される
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春物と呼ばれし服を慰めるために大きな鏡がほしい
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「いらっしゃいませ」も言わずに黙々と品出しをする 何が自粛だ
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