Utakata
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未多来 mita_kuru
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芝生から夏の羽根たちが舞い上がる陽炎 花の化身となりゆく
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西に沈むときのリリシズムこの世には情理を超え辿り着く死がある
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刹那散るが有様なればなべて世の色恋わずらい幻なれや
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手を掠めいまだ決めかねたontology 光捕まえ損ねて花蕊
5
あなたも倒れてゆくだろう 憧れの花咲く地上を戦場として
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額縁に幽閉された縋る美の世々醒めざめに夢夢くちづけ
9
今夜もか。愛でる冒涜を身一つで受けて耐え咲く夕星の悲鳴
7
別れさえ等間隔に並べられた人間性の感動ポルノ
8
誇りだけ掠め取っていくような山賊を身に纏う冷笑主義者
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餃子の皮を剥いたようなアイロニが物事全部に傷ついて皮肉
5
アヘン戦争。二十一世紀に引きずる者共、ストロングゼロ
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萎みかけの花ばかり売る夕方に金を貰わず踊る金曜日
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手首だけのギロチン麻薬のようにして気づけばなくなる喉 声も出ない
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配られた人生みたいなナッツにも好んで食べる誰かがいること
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ありふれたピーナッツの味。愛されて、変わらないからいつもそばにいる
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海の底に揺れる海苔みたいな街で海月みたいに私生きてる
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酔いしれる二人うねった肉体を重ね貫いて大地の上で
4
覚醒の扉の内に詩はありて 踏み入れた人のみが見る地平
7
虚構の地平に反駁されたAmourと知の因果。汝、詩人たれ!
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あるはずもない鼓動 それが僕たちで 影も形も残らないのだ!
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永劫の環《わ》の中で歳月が鳴らす竪琴 人も変わってしまうね
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存在の小径を歩む人だけに息づく時となりゆく墓道
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浮世には刹那の果実だけにこそ宿る永遠と朽ちる華やかさ
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忘れかけていた香りを思い出すように歌を摘み口ずさめば花
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フリップして!線香花火の散るまでを! 眼を突き刺す九相図の香り
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草原に波紋を刻むときの風は 見えざるものらとすれ違った肩
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所在無く散る草の行方追う人の目に いたはずの誰か風の音
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勲章は傷口の刺繍 痛みには縋らず僕は大人になるよ
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雨が涙の慰めなら陽が差せばあなたが代わりに笑ってくれたら
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番った矢を放つ玄が揺れている音を聞き分ける互いであれたら
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