Utakata
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TORAKO
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日々の想いを三十一文字に・・・
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幼き日母が選びし紅色のダッフルコート着た
吾
(
あ
)
愛しき
17
孫娘の七つを祝う宮参り古希をむかえし吾も晴れ着で
17
「誇り高き下等動物」君のことそう呼ぶことにしようと思う
6
難波津の
社
(
やしろ
)
にかかる反り橋の赤き色映ゆ
故郷
(
ふるさと
)
の秋
25
それぞれに人生ありて語らずも幼馴じみと笑い合う夜
19
みちのくに嫁ぎて長き吾に訊く幼なじみが「いつ戻るん?」と
13
空海のおわす院への参道に苔むし朽ちた
墓石
(
ぼせき
)
並びぬ
16
山燃ゆる高野山へと母供養に兄たちと行く十三回忌(里帰り 五首)
17
落ち葉掃く頭上に響く鳴き声に見上げた空に白鳥の群れ
20
夏日でも暦に合わせ顔出した米粒ほどのシャコバの花芽
20
薄墨の三日月けむる秋の宵妖しい
夜
(
よ
)
の香に幽体離脱す
12
葬送の列に並びて
柩
(
ひ
)
の中の安堵の顔に花を手向けむ
19
秋の田の杭かけ干しの刈り穂らは雨に打たれて蓑被るごと
16
朝霧に萩の紫鮮やかにゆうべの憂い涼風に消ゆ
17
朝冷えに夜具たぐりよす窓辺よりきんもくせいの香ほのかに入りぬ
20
秋桜
(
あきざくら
)
月明りさす花先をゆらす浜風潮騒聞こゆ
16
南風
(
みなみかぜ
)
山の木々の葉翻し入道雲に映える青栗
11
ペディキュアをとって現る褪せた爪サンダルの跡甲に残れり
22
肩並べ夕餉の肴選びおる老夫婦いて日々是好日
15
灯籠に宿りし御霊流れ行く暗き水面に月影揺れる
15
夏の宵モヒート片手にヴェランダで打ち上げ花火音で楽しむ
11
炎天にすっくと立ちぬネジバナの花先揺らし蝉しぐれ降る
18
夕暮れにほろ酔いで聞くひぐらしに響鳴するごと梅雨の雷音
13
夏風邪に臥せるわが目をみつめおるねこの口元にゃーと動けり
13
清き水澄みし空気につぶやきぬ「嗚呼みちのく…」と旅人のごと
9
朝まだき憂鬱の
壊
(
かい
)
がのしかかる押しのけて起く
逢魔ヶ刻
(
おうまがどき
)
よ
12
夏帰省母の待つ家近づきて
凌霄花
(
ノウゼンカズラ
)
笑いて咲きぬ
17
来客に音もたてずに消える猫毛溜まりだけが残る長椅子(再)
15
静寂の巣箱に気づく夏至の朝雛巣立ちぬる梅雨入りの日に
17
恋の歌を冷めた目で読むわれなれどほんとの恋を知らずきたやも
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