Utakata
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カメそば
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紅葉
(
こうよう
)
を 知らない友に 見せたくて 秋詰め込んで 送った小箱
11
飯盒の 下がるリュックを 熊鈴の 代わりと笑い 見上げた穂高
15
ピアノ持つ ことに憧れ 弾かぬまま 序章で終わる 母のバイエル
17
短歌詠み 始めた我に 朝日歌壇 写したノート 差し出せる父
7
部屋干しの 場所塞がりて ワイシャツは エアロバイクの 肩に広がる
21
光なき 己に代えて 我がバイク スポークひとつ まで磨き抜く
15
青春が 我にもあったと 思わさる フェンス向こうの 空とファイ・オー
9
交流の なきマンションで 隣人が 杖つく者と 初めて知る日
19
祖母眠る 墓石撫でて 魂が 石へと変わる 無常に触れる
20
毎週の ごと訪れし 教え子の 足遠のきて 巣立ちを知れり
23
昼下がり ホームに響く 異国語の 優しき調べ 背中にて聞く
10
駅前の
鎧兜
(
よろいかぶと
)
の 彫像も 冷却ミストに 涼取る夕べ
19
梅雨晴れの 陽射しに真白き 霧のごと 冷却ミストは 駅に降り
注
(
そ
)
ぐ
12
サイレンは 深夜に駆けて 街路樹に 眠れる鳥の 心騒がす
9
田舎道 自転車漕いで 目に映る もの口ずさみ 歌に整う
12
一日の 我への褒美 コンビニの スイーツ想いて 握る吊り革
22
咳やまぬ 老母を置いて 月曜の 会社に向かう 傘を打つ雨
15
獲れたての じゃがいも
蒸
(
ふか
)
し 湯気放つ 大地の香り 口に頬張る
16
用水路 梅雨空のもと 水かさの 増して早きを 渡るあめんぼ
16
水入れが 済んだ田んぼの かたわらで 梅雨空に咲く 若き向日葵
19
夕暮れに 高層ビルが 一枚の 鏡となりて 宵空映す
15
二人乗り 後ろの君に 重いよと 言って背中を 叩かれた夏
12
養蚕業 廃れ人の手 離れたる 桑が大樹と なりて繁れる
17
駅前で 令和の夢を 託されて 梅雨の晴れ間に ゆれる短冊
21
手に乗せた 絹ごし豆腐と 我の手の ひらの境を 探す包丁
7
元禄の 文字かすれゆく 地蔵さま 天が供えた 木の葉のひとつ
12
慰霊の日 我に教えた 琉球の 切手に咲いた ひめゆりの花
17
線路沿い 紫陽花の道に 傘は揺れ 顔寄す人に 花の微笑む
12
日曜の 下り列車は ディズニーの 袋抱えた 子らがまどろむ
8
休日の ぐずる赤子を あやせずに 眠ってくれよと 父はつぶやく
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