Utakata
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瑞乃ゆみ
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よろしくお願いします。
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羽根ペンにインク吸わせてしたためるその
文
(
ふみ
)
はきっと菫の匂い
9
届かぬとわかっていても祈る日々それが自己満足だとしても
9
巣にこもり友らの日常垣間見るもはや雛鳥ではない我は
5
きみの写真毎日見ては宙を撫で 柔らかな毛並みのあのあたま
4
洗濯物干しつつ涙あふれ出す乾かしてくれこの水分も
9
「普通」という多数派に入れなくて我の行く先ぼんやりかすむ
7
我の道 亀の歩みで進んでは甲羅の中でゆらんゆらんと
5
去来する意味もたぬもの書き散らし舟を漕いでは意義を求めて
4
夕陽から巨大な白き翼伸べ我らを知らぬままとけてゆく
6
無垢なしっぽまっすぐ空へ月明かりのもと気になる地面、草、ねこ
4
薄闇に
真白
(
ましろ
)
のしっぽふわりふわ こみあげる愛しさ夜に溶け
4
指の先まで満たしたい言の葉の脈へと潜りさらに奥まで
7
わけもなく淋しくなる夜きみの声聴きたい気持ち隠しておやすみ
4
雨上がり雫が光る月の下 花は静かに虫の
音
(
ね
)
を聴く
10
月明かり緋色に匂う曼珠沙華 切なく凛とし我が目を奪う
4
散歩道みどりの中に誇る
紅
(
あか
)
秋色吸い込み朝を駆けゆく
4
ジャリと鳴る道を見つめるあの小さき足で確かに踏みしめられた
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いるはずだ時間泥棒きみといる日に盗まれるいつも必ず
5
全身の毛が夕焼けの光浴び輪郭輝く小さなからだ
3
真っ白なハードカバーにハート舞う二十年ぶり交換日記
2
テレビから離れぬ父と歩く晩そばに愛犬のんびりおしゃべり
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