Utakata
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えふれあ
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ガラガラの電車の座席どっしりと腕組み座るナルシシズム
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時計割れても昇る朝日が恨めしく布団に入りて見ないふりする
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家揺れて壁掛け時計落ちて割れガラス飛び散り夜が明けていく
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星は無く深い藍のみ広がっているそんな夜空に溶けてしまいたい
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歌を詠み書き溜めていたメモアプリ誤操作ひとつで全て泡沫
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心臓を突き破らんと秒針は雨音のなか冷ややかに鳴る
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いつからか炭化した写真を抱えてるあなたが写ってたような気がする
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意味も無く生きて死ぬだけ人の生面白おかしく茶化して死にたい
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暑い夜窓を開ければ風ながれ星空ほどに体は軽く
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あなたとは話してもいないはずなのにどうして夢に出てきてしまうの?
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幸せな妄想抱え倒れ込み汚泥のような眠りについた
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日曜のデカダンな夜カップ麺喰み動画を眺め明日を無視する
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ヴァニタスを撥ねつけるような新緑に陽光は降る明日もきっと
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枯れゆく躑躅を眺む我が心情 高空の鳥には分かるまい
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他人
(
ひと
)
はみな美しいように感じます。さわればバチがあたるくらいに
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人間はパンによってのみ生きるのか? 味のしないそれを口に含んで
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夜風は透明であり美しい、ぜんぶが嘘でできているから
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間違ったことばばかりを吐き連ね今日の夜を創り出した
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あなたの真っ赤なカバンにぶら下がるキーホルダーのサメになりたい
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改札は同情して ピッ と鳴る
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円だけ入ったスイカ
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昼下がり歴史の授業とチョークの
音
(
ね
)
どこか遠くへ舟こぐぼくら
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ピンと張った生糸のような人でこそ触れたらきっと良い音で鳴る
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八十歳
(
はちじゅう
)
の祖母の奇声は人生の哀しみ孕む慟哭に似る
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あの時の桜の根元埋めていた黄ばんだ楽譜掘りかえし
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泣くことをゆるすためです春雨が私の頬を撫でているのは
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買わないが無くならないでコンビニのたった一つの手書きの値札
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かばん底クシャクシャになったレシートの印字はすでに掠れて読めぬ
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俺の身を通り抜けるな春風、からの中身を見せたくないのだ
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ビターチョコ嗚咽と共に飲み込んだ コンビニ傍に今日も隠せた
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私をすり抜けるなよ春風、少し冷たいがここにいてくれ
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