ココニャン
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散歩道出会うワン公目をそらすこの杖嫌いと言われてもなぁ
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たすけたきに早苗田の畦にアマガエルくちなわ狙いて末期まつごの声聞く 
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完ぺきな下僕となりし老いふたり食事の順序はまずお猫さま
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口うるさく鳴く老猫に動かされ一日ひとひは猫のまず食事から
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マスク中口の両わきほうれい線いっこく堂の腹話人形
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雑用に追いまくられて一日ひとひふせっかく夫の留守というのに
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雨上がり畑の泥濘みに足取られ泥の靴下夫は突き出す
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楠木に張りつき登るアマガエルてっぺん目指せ負けずに跳ねろ
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最後尾ひたむきに走る徒競走小学の孫来年はきっと
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朝一番我が家に居らぬ若い声飯が炊けたとAIが呼ぶ
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葉の茂る柿の木の下紫陽花は数多あまたの蕾で梅雨どきをまつ
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いつ誰に教わったのか老猫よそんな上手に甘える術をすべ
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獣医さん猫の名前をちゃん付けで呼ばれるたびに吾が答える
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なにかしらからだ動かぬこの頃は一歩ためらうやりたきことの
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左からくちなわ様がくねくねと前を横切り田圃に消えた
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夫はまた夜が開けぬ間に起き出して畑に向かい日の出を急かす
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六度目のワクチン予約取り消しと医師の体調不良の知らせが
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雨の音聞きつつ眠りにつかんとす明日の予報も雨になるらし
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集まりの主役の友は三回忌墓前に香煙ゆらゆらのぼる
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膝にのる愚かな猫のあたまなでお前はいいなあ われ関せずと
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老猫の頭を幾度も撫でながら先に逝くなと言い聞かせおり
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地図覗く白髪混じりの頭よせ三人の息子誰が誰やら
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久々に集いし家族はそれぞれにスマホとゲームの世界に篭もる
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帰る日の子らの家族を見送りて洗濯物を機に放り込む
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腕の中見上げる幼き子のまなこドキッとするほど透き通りたり
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整えた小さき公園そばに建つ廃屋となれり老人施設
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布団干し窓開け放す五月晴れ子等の帰省を待つ母として
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ラベンダーに羽音も高くせわしなく働きバチはただひたすらに
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引き込まれて水田に泳ぐ小魚を首を丸めて白鷺狙う
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花水木桜の花とみまがうも散りどきひそかに気づかれもせず
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