たぬ吉
130
130
投稿数
147
お祭りと虐殺 同時にこの星で  人類はまだ スイカ食べてる
27
30年前の君から 今届く 宇宙の中ではすぐ そこに居る
24
星ならば 見えて届かぬ あたりまえ 君との間 30光年
23
初蝉の 鳴いてすぐ止め 二度寝かな 夏まで少し もうちょっとだけ
24
思春期の 中学68年生 卒業試験に苦戦しており
22
さよならに聞こえてしまうありがとう 言えずに今日も またね で帰る
33
珈琲の湯気ゆらゆらと 夜に溶け 遠くに灯りのともる日を待つ
29
あの時が 最後だったと思い出す 未来が見えて だきしめる今
26
そのへんの言葉じゃサイズが合わなくて 裸の気持ちがくしゃみをひとつ
39
好々爺 看護師さんの前でだけ 家族はむっつり 柏餅食む
34
戦後生き 戦前を生む 私たち せめて届いて カナリアの声
28
黙々と 靴見て歩く道すがら 顔を上げて と桜に言われ
42
病棟の 父への葉書に歌一首 余白で伝わるものの多かれ
25
言の葉が 胸に詰まって ヒリヒリと 痛む夜には うたかたが効く
25
10秒で 返信しないで ポストから 片道3日が ちょうどいい距離
34
そこにある 風じゃない声 耳澄ます 人差し指で評する前に
20
アスファルト 押し上げ根っこが背のびして 立って春待つ 桜の並木
28
おたよりが通じることのありがたさ 心の便秘 しませんように
21
あなたには 長生きをしてほしいから ポテチは私が食べてあげます
41
言葉では つい言い過ぎてしまうから  秋色の葉を 貼ってポストへ
22
新米のとぎ汁 植木鉢に撒く いただきますの似合う夕方
26
あおむしとダイコンの葉を分けあって 味噌汁の具は今日は少なめ
49
眠たくて 首もげそうなこの人に 右肩を貸す 次の駅まで
36
生きてれば ほめてもらえたあの頃を  夢見て眠り 目覚めて泣いた
27
脳からの 酷使に耐えて団結し  ストライキする 身体組合
29
無くなれば 満たしてくれた おやつ缶 空っぽにして まだかな と待つ
24
人生の 単位足りずに 留年し 神様からの 居残り授業
31
ゴーグルをつけて 信号待ちの子ら  すれちがう人の表情ゆるみ
25
あなただれ 娘です あらそうだった 笑えるうちに 笑えるうちに
38
父だった 人のケロリに もて余す 名もなき感情 炭酸で割る
25