たぬ吉
125
125
投稿数
120
夜のびて 雨雲 空を隠すとも 月日はいつも この世 照らして
27
外国語 学び初めて知る 母語の 身近にあふれる月とお日さま
29
親と子が 孫とひ孫の顔になり ひいじいちゃんの思い出話
33
お祭りと虐殺 同時にこの星で  人類はまだ スイカ食べてる
27
30年前の君から 今届く 宇宙の中ではすぐ そこに居る
25
星ならば 見えて届かぬ あたりまえ 君との間 30光年
24
初蝉の 鳴いてすぐ止め 二度寝かな 夏まで少し もうちょっとだけ
24
思春期の 中学68年生 卒業試験に苦戦しており
23
さよならに聞こえてしまうありがとう 言えずに今日も またね で帰る
34
珈琲の湯気ゆらゆらと 夜に溶け 遠くに灯りのともる日を待つ
29
あの時が 最後だったと思い出す 未来が見えて だきしめる今
24
そのへんの言葉じゃサイズが合わなくて 裸の気持ちがくしゃみをひとつ
39
好々爺 看護師さんの前でだけ 家族はむっつり 柏餅食む
35
戦後生き 戦前を生む 私たち せめて届いて カナリアの声
29
黙々と 靴見て歩く道すがら 顔を上げて と桜に言われ
43
病棟の 父への葉書に歌一首 余白で伝わるものの多かれ
27
言の葉が 胸に詰まって ヒリヒリと 痛む夜には うたかたが効く
25
10秒で 返信しないで ポストから 片道3日が ちょうどいい距離
36
そこにある 風じゃない声 耳澄ます 人差し指で評する前に
20
アスファルト 押し上げ根っこが背のびして 立って春待つ 桜の並木
28
おたよりが通じることのありがたさ 心の便秘 しませんように
19
あなたには 長生きをしてほしいから ポテチは私が食べてあげます
42
言葉では つい言い過ぎてしまうから  秋色の葉を 貼ってポストへ
22
新米のとぎ汁 植木鉢に撒く いただきますの似合う夕方
25
あおむしとダイコンの葉を分けあって 味噌汁の具は今日は少なめ
47
眠たくて 首もげそうなこの人に 右肩を貸す 次の駅まで
37
生きてれば ほめてもらえたあの頃を  夢見て眠り 目覚めて泣いた
26
脳からの 酷使に耐えて団結し  ストライキする 身体組合
30
無くなれば 満たしてくれた おやつ缶 空っぽにして まだかな と待つ
24
人生の 単位足りずに 留年し 神様からの 居残り授業
30