マンモス
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懐メロと妻子と友と時事ネタと仕事と酒と少しの孤独

懐かしいアニメの歌詞はストレート「それが青春」ズバリ言い切り
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玄関に矢文のごとき黒き羽ゴミ出しの件物申すのか
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へぇとはぁ使い分ければ誰からも何か学べるみんな言いたい
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父帰る車の音を待ちわびた記憶を重ね幼子を抱き
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脱皮するやうに子どもは衣脱ぎ毎朝毎夜大きくなれり
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しんにょうの書き方を子に指導され危なつかしくうねうねなぞり
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けんかして仲直りしてけんかしてまた仲直り風呂は早めで
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搔きあつめかき集めてもなほ余る焦燥感で火傷しそうで
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ぽつかりと空いた欠片ピースが気になつて何か足りない不惑のパズル
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こじつけて広がつてゆけ君の未来さきヤグルマギクは放射に咲きて
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花の名は知らねど歌に遺したき「紫」「春」で検索をかけ
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通学路途中で分かつ吾と子の間に咲ける名の知らぬ花
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眠つてもクヨクヨしても腹は減り大きな河の一滴となり
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二人して右のおでこを虫食われ桜は散つて季節はすすみ
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朝食のほんの些細なストレスは卵の殻を粉々にして
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定時なく自由に動き繋がってもっと仕事よ趣味に近づけ
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タンポポの綿毛とばして日が暮れて買い物袋と君とご帰宅
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向かい合いはにかみ笑い尿ゆまりする携帯便座持ち歩く旅
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「あの街の特産品は苺」かと高速分岐を左へ曲がり
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気がつけばいつも段取り組んでいる土日忙し宴会部長
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学校の遊具の歴史子に語る「わんぱく山」は友が命名
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この家はもう出したのか鯉のぼりいつもギリギリ焦る陽春
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無視するか卑屈になるか誇れるかみんなだれかの二世三世
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紙の目は確かにあると縦長に破つて捨てる四六半裁
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新興の商業通りヘルメット被りて渡る子らを見送り
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剃り残し髭も気になり花びらを踏んで乗り込む値上げ交渉
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男には及ばぬ世界生と死を孕んだ歌の深さを畏れ
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サヨナラを言いたかつたね好きだつた先生辞めてもうゐない園
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仰向けで地団駄をふむ子のように竿から取れた旗が蠢く
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学ランを羽織った彼女とワイシャツのをのこが疾走はしる桜花の嵐
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