ひらつかちどり
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俵万智さんの「生きる言葉」を読み、その本の中で紹介されている俵さんの師である佐佐木幸綱さん監修、「心の花」編集部著の「知識ゼロからの短歌入門」で短歌勉強中です。日々の雑感、短歌、読書のブログを開設しました。(2026/8/30)https://ooyamasanta.hateblo.jp/
ハンドルネーム、他の投稿サイトと同じく、ひらつかちどりに改名いたしました。

けふもまた曇りガラスの向こうにはまどろむ縁側さくら耳の子
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夜市には風の過ぎゆく時があり 浴衣の袖に父を探せり
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都心から新しい風まとっては花柄のワンピ 二学期の朝
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出稽古を終えて静まる体育館 薬缶に結露 うすきカルピス
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背伸びしてハンズで買ったウォーターマン胸ポケットの少し重たし
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出窓には張り子達磨の紅と白 孫の土産を義母(はは)は眺めし
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指切りのか細きゆびの温もりは見えないタトゥー小指に残り
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重力と浮力の間に生かされて海月は潮に消ゆる日を知る
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母が煮た小豆の加減知れぬまま 汁粉の椀に白玉を沈め
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筆折れて八十年(やそとせ)過ぎし別邸に風涼しけれ文机あり
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校庭を逃げるあの子に追いつけずチャイムを聞いて泥棒は笑ふ
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曇りなき烏の眼が近付けば箒で追はれひらり電線に
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伝書鳩ふるき鳩舎をめざし飛ぶ 同じ空来て更地を旋(めぐ)る
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系統図、途絶えた先のバス停は案山子のように影伸ばしをり
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読点が続くばかりの君とゐて それぞれに見る句点のありか
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礼服のウィンザーノットを結ぶ手を包みし父の掌(てのひら)は厚き / シャマー鎌田様へ
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線路沿ひ走る電車の風強く むかし飛ばした帽子を思ふ
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ガラス戸を引けば明治は薫りたち午後には失せる生菓子を買ひ
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腐葉土のぬくもりほどのあさひ受け如雨露の水を双葉ははじく
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庭先に置かれたままの三輪車 午後の路地には補助輪が鳴り
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早弁と昼にドカ弁平らげて部活帰りの日焼けせし肌
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夜空には数億年の彼方より光に託す星の存在
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きのうきょうあすの区別がつかぬ日々 薔薇園の香(か)は肺をゆらしをり
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烏森神社も見過ごす赤提灯 鬼火の如く路地裏照らす
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昼休み三角定規は機関銃 かけだす廊下ワックス光る
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新京極 居並ぶ土産眺むれば中三の吾また木刀を買ひ
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原っぱと空き地の区別つかぬまま靴をぬいでる段ボールの基地
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久々に恩賜(おんし)の池を眺むれば ボートより落つ兄は半べそ
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指のたこ 左官の鏝(こて)に指を添え脚立の上で壁塗る父よ
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駄菓子屋の飛行機かかえ空き地まで 「せーの」の声に子ら風を読む
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