ひらつかちどり
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俵万智さんの「生きる言葉」を読み、その本の中で紹介されている俵さんの師である佐佐木幸綱さん監修、「心の花」編集部著の「知識ゼロからの短歌入門」で短歌勉強中です。これからは、ブログにも短歌を載せていこうかと。基本、野鳥観察のブログなんですが・・・(笑)https://miyabi1958.hatenablog.com/
ハンドルネーム、他の投稿サイトと同じく、ひらつかちどりに改名いたしました。

枕花 百合の花粉が床に落つ花瓶の水はそのままの朝
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かっくんと顔を真上に振り上げて錠剤を飲む 父のしぐさで
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今朝もまた行商のごとやって来てヤクルトレディ ジョワひとつ買い
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ひたすらに歩数と歩幅ととのえて助走の先へ身を放るだけ
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昭和には快速停まらぬ吉祥寺「いせや」の煙ここも東京
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キッチンと言えぬ広さにグツグツと焦がさぬようにクリームシチュー
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野毛の寄席つづれ織りなる緞帳に開演ブザー吾に鳴り響く
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弾よりも速き我らのエイトマン光を越ゆる武器なき頃は
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高架橋リフレインする貨物列車 ガタン、ゴトン 私は消えて
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合歓の木の失せた川辺を見渡せば黄花コスモス空に向かいて
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書き損じ一枚めくれどなほ書けぬ 写せぬ思ひゴミ箱の底
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ナッパ服袖とおしたる若き日よスーツ姿に制服を思う
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あんみつの求肥ぎゅうひもぐもぐ君を見て忘れていたよ交際記念日
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新調のスーツ姿入学式 やがて氷河期来るとも知らず
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リード越し抱きつく犬の名も知らず朝の散歩はあなたをとめて
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ベランダの手すりに落つる鳥のフン妻嘆きおり空と電線
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いやいやと吾子に潜むは天邪鬼節分までは待っててあげる
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おでこには冷却シート吾子を抱き加湿器の音 夜間診療
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瑠璃や藍あかく咲けざる紫陽花に降る雨沁みて土染まりゆく
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どん兵衛をすすって深夜ラジオ聞く 見えぬ仲間も期末試験か
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味の素ふる指先のひかる粒赤いキャップはお玉の横に
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焦点の揺れる駅舎に目をそらし騙し絵のように君と知らずに
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死化粧紅の赤さに母を見しビスクドール冷たい手にぎる
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頂戴と吾子のてのひらぷっくりとビスコひとつをまたひとつ乗せ
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ひからびた木箱に入った臍帯さいたいは母のつもりで私を呼んでる
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鱗粉りんぷんはねきらめきて並びおりガラスの棺 視線はそそぎ
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手をはらいひとりで歩く甥孫や 動画に映る父の面影
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耳コピで奏でる歌は楽譜より別の音符となりても響く
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花散らす目白に蜜はゆずらじと雀は桜一輪落とし
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軒下の巣取り払われて渡り来しつばくろ二羽は電線にをり
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