Utakata
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黒土に眩しいような淡緑を光らせ亀虫が死んでいる
4
あの長く谺しすぎた絶叫は環境音の一つになった
5
大きさや遠さのいろいろな加減で、粉に見えたり、人に見えたり
3
水仙の一斉に向くその先にみんなにひらかれている断崖
3
二人称としての「私」ということをふと思ったが、それだけである
3
歌でまであなたと呼びたい人のいるあなたを不思議な人だと思う
8
日本語の独り言では「私」という主語はほとんど消え去るらしい
7
作中の「私」と「あなた」の虚構度の比率が暗示している何か
3
もう野生には戻れないヒトを飼う人間としての責任がある
5
飼い馴らし飼い馴らされて穀物の穂波と同じ波をなす人
5
家畜化が足りていないのでぴょんと跳ね頭を打って死ぬやつがいる
5
おおまかに言えば資源を浪費する側に属していてすみません
4
私など暖めさせて悪いねと詫びても返事はしないエアコン
6
無駄でなく無意味でもない存在というのを多分見たことがない
5
時間には循環しないでほしいので、斜めに抜ける灯籠の列
5
無駄を減らせとか言うけど、祭一つやめられないのが我々であり
4
藁束を飾り立てては火にくべる まさに「文化」の象徴として
5
不条理の浸透圧に比例して厚さを増してゆく殻がある
6
忘れればあなたにとってはいないのと同じだと、あんなに言ったのに
3
蛍光灯の上で暖を取っている亀虫がいる もう二週間
5
ゴキブリに殺されたヒト、いや、刺されたヒトすら一人もいないのだが
2
自分より弱いかれらを怖いと言う人間がたくさんいて怖い
4
「怖いから殺しました」とたいていは殺す力のある側が言う
4
その虫も会話くらいしているだろう お前に聞かせる気はないだけで
11
しらしらと降りくる雪を雪などと呼ぶ動物がその下にいる
5
蟻の巣を見るように見ている者が天上にいたとしても、ほっとけ
3
澱粉を光から生み出した末、煮られて串に刺される小芋
3
大型の従属栄養動物の百個体ほどに配る弁当
3
まず屋根と火と鍋と水、それでいいわけではないが、そのへんでまず
5
次なんてないのだが次は生命のないものに生まれたいな(無茶だな)
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