Utakata
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きな
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健康に病んでます。
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午後八時手術の説明する外科医白衣に滲む赤の眩しき
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美容師にこれ以上はと止められて思いを隠し「はい」と頷く
12
寝たきりの去年の夏至の日かげろうのごとく揺らめく記憶の中で
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もう何度シンデレラボーイ聴きながら あの人の彼女演じたことか
7
ふと黙る若手社員になけなしの非を認めたくなる弱気な私
9
洗濯機が止まったときのメロディが本日我が家の唯一の音
11
大空は恋しき人の形見だろうか何かのたびにながめらるらむ
9
あの人と話す言葉のそこここに本音という名のルビを振りたい
12
占い師に人生の明け告げられて何はなくともスパークリングワイン
10
足裏に満ちる命を感じつつ午前六時のウオーキングなり
12
遠くから呼ばれて知らぬ顔をする私の中の知らない誰か
12
喫茶店で別れ話に水を飲むあなたの動く喉を見ている
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本数で花言葉が違う薔薇気まぐれなあなたの愛みたいに
8
目薬をさす君の頬にあだ涙私を思って泣く日は来るのか
5
煮立つ湯に青菜を入れるつかの間にあなたを想う時間旅行
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大人ゆえ大人だから大人こそ見返りなき愛あなたに捧ぐ
9
祭りの日あなたの背中追いかける赤いワンピの私は金魚
10
雨に濡れし青葉の影はあの時のあなたの伏せたまつげに似てる
9
教壇の下は波打ち際のごと寄せては返す眠りの数学
6
無口なる生徒の夢を一つ聴きまたひとつ聴く夏の放課後
14
学生の頃になくした恋愛は心の中の遠花火かな
7
生徒らは全体止まれのかけ声でおのが青春に読点打ちたり
5
通り雨に心の中で打たれつつ上司の髪にたたき込むエイトビート
3
君を産んだあの日なぜか指にそっと止まっていた小さなてんとう虫
6
草むらに父と寝転び見上げてた瞬きもせず北斗七星
10
前線の影響強く土砂降りの横浜流星浴びてみたし
4
エビフライ定食待つひとときに天気予報聞く私の梅雨明け
5
ひまわりもあなたの茶色の髪の毛も吹き分けて行く初夏の風かな
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君がふとうつむくとすぐ影ができボクはそこから入っていけない
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となりのヒトのレースの袖が気になって 落ち着いて居眠りできやしない
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