Utakata
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きな
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健康に病んでます。
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氷点を待ちて大人を見定める十代は 痛し傷さえあざとく
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自販機でボトル取るためかがんだら仕事の失敗がふっと胸つく
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ねえ先生いつから授業に出るのと聞かれ戸惑いつつも心弾みぬ
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真実よりつらきこと無しはろばろと明ける空見てしみじみ思う
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待ちわびた話の切れ間に差し出したおのが話題は彼方に蹴られ
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じりじりと心のふちが焦げるほど誰かを思ったのはいつのことか
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少しだけ自分にやさしくなってみる間違ったっていいじゃないか
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ねえ、ママ。僕のあとを月がずっとついてくるんだ。さみしいのかな?
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薄皮を一枚一枚剥ぎながら夏の核心に迫る7月
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期待した大人の世界はあっけなく過ぎる土曜の夜更けのように
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どこへともなく歩いてく朝の道今日は職場に遠回りして行く
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夜会巻きのまとめられた髪の行方にブラックホールの揺らめきにけり
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胸までのプールの水をかき分けて歩くがごとし陽炎の街
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返り点に従いながら生きたならうまくいったのか書き下す人生
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そのとき彼は言うべきではなかった置き換えのきかぬ言い訳もどきを
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教頭は成績のいい子に優しくて休職上がりの教師に冷たい
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夜半には風が強いと聞いてただ彼の足音を耳で見つめる
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夕焼けがビヤガーデンの人々を一人残らず飲み干していく
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私にまつわる比喩をほどいてありのままの私でいさせて
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駅ナカで行き来する人夏を連れ子供を連れて荷物持ち疲れを背負う日曜日かな
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かかとに六十パーセントの跳躍を孕みつつ 愛猫は舞い上がる場所を探しぬ
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追いかけた手から離した風船と飛翔間近の我が娘なり
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お野菜中心のお惣菜いろいろ食せり婚活パーティー
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午後四時のブラックコーヒー今日もまた 夢路さえぎる分かってはいる
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緩やかにたわむ電線見上ぐればピンと張りたしA型気質
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真青なる空見てみたき六月の曇天つかみぐいと窓あけ
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一人ぼっちの一人が抜けてぼっち飯抜けたひとりはどこへ行ったか
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二年ぶり生徒の前に立つ私どちらが生徒か分からないかも
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飛び石のごとく波紋を広げつつ近づいてくる台風の目
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グーをはらんだチョキとみせかけてパーを出す人生のジャンケン
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