Utakata
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カミハリコ
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心臓をつかむてのひらをたどれば幽霊の名前を思い出す
3
見たことがないものは存在しないと笑っているしあわせな人
5
『すずしい』と揺れるくちびるもしかして『くるしい』って叫びたがってる?
5
もう燃やし終わったから大丈夫ですあなたへの手紙も恋心も
4
安全な場所から眺める地獄は楽しいですか?他人事ですか?
5
いつだって微笑んでいるうしろから過去をひきずる音だけがする
5
さみしさが実体を持つならきっとあなたの形をしているだろう
5
こわいものになればこわくなくなるとあなたはおしえてくれようとした
5
撫でられて輪郭を取り戻す夜 わたしの声を聞いてくれるか
5
思い出す夏で火傷をしないようずっととなりで名前を呼んで
6
年月を経てもぬかるむ思い出に生身の頭はどんどん狂う
6
2本目の煙草はいつだって苦い マイルドセブンが墓前で朽ちる
5
神様は人魚から脚を取り上げはしない 泡になるまで見守る
6
王様は裸ですと叫ぶ役を押し付けあってるハリボテの国
8
抱擁は別れの合図 あたたかい雨に撃たれるまであと5秒
6
大丈夫、煙草のけむりに隠してた彼の秘密はもう石の下
8
正しさを選びつづけるためにさあ目と口と耳、心臓覆え
4
いくつもの眠らない夜を駆け抜けていつか夜明けを迎えにいこう
6
あの角を曲がれば君に追い付けたのに立ち止まった明け方の夢
6
時間差で首すじの痕が叫び出す いたいいたいよあなたといたい
6
心まで手に入るなんて幻想を抱いたままで朽ちる紫陽花
9
神様は決してズルをゆるさないのでひとりひとつのいのちです
2
戯れに昼を舐めた舌先がいつまでもいつまでも痛む
2
これ以上良くなることはないだろう爪先眺め歩くぼくたち
3
あのひとの手を取った雨の夜からかみさまはもうわたしを見ない
2
でたらめな弔い方だけ焼き付けて悲しみ方は置き去りにした
6
この胸にあの日から棲む幽霊よ どの目が出たらそこまで行ける?
4
くらやみを裂いたひかりごと吹き消しそしてわたしはひとりになった
2
焦点が合わなくなるまで近付けば互いの嘘も見えないだろう
13
明日世界が終わるとしても絶対好きと言わないままでいるから
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