春蕃
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長野県在住 春に蕃 

焦るさ お湯が水だよ ふやけてく 手を見つめて 握って潰す
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雲の指 太陽転げ落ちていく 陰影起伏図 谷を削って
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雪滲む スケッチブックに 水鳥の 尾羽すべらせ 白む里山
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クリスマスの空気を読めず 産まれた私 晴れの日だって
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満腹でいられる幸せ噛み締めて 天蓋越しのアルデバラン
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ランドリー 温泉みたい あいまいで ひとりになって 黙々畳む
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ゴミ捨てへ 薄雪きらきら 暗い道 右へ左へ 決めポーズ
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めくる手が 冷たすぎて 外は雪 知らぬ子供が すうすういってら
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冬至か ダイダイ柚子の斜陽 眩しくてさ 洗われちゃった
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終わる日の 合図のような灯油香 思考が冬に やさしく染まる
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耳鳴りが ノイズ含んで滲む筆 ああこりゃダメよ 没だよこりゃ
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襖越し 何かが座る 音も無く 直視したら ダメだろうな
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制御不能 行く末悟り 自らを 爆ぜて砕ける 星にも見えて
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歓喜せり カイロス万歳 空高く スピンスピンで ポンと消えたり
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雪降るか かじかむ手上げ お飾りを 明るいみかん なかなかに映え
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まばたきに 飛び込む光 音だけが 意思疎通かな 正気さ僕は
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実験の 手止め語れる 子の名前 込めた思いを 語る横顔
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今日だって 定かでない思考 紙をくう餓鬼 何ができると
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ペカペカと ひかるフワ犬目で追って 帰りたいな ぽてぽて歩む
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ひかりだけ 柔らかくても 床冷たい カトマンズの喧騒遠くに
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ノイズだな 自分のツイート 消せぬまま 透明になど なれるものかと
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最近 薬がなくても眠くなる もろびとこぞりて 今年が閉じる
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視界あり 蓮にもある 青性 私がいて 風があるのか
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内省の 波間を滑る白き鳥 寄るほど遠く 己を知って
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雪深し 追いかける足 おぼつかず 先をゆく君 振り返り笑む
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道のかげ 午前のひかり 雪てらす 記憶スナップ やはり降ったか
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黒き山 とろんと映る 信濃路よ 張り詰む寒さ 雪の気配す
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系とじる ひらくとか 鉱物も 鎖国をするの まるで呪文ね
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旧帝の 巨大施設に 足すくむ 私の居場所 ここにはなくて
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中央線 都市へと向かう 草も愛も 人のための物 切り揃えられ
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