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短歌初心者。
軽やかに歌うように言葉が出てきたら良いのになぁ!
猫のいる幸せを味わっています。
instagram @marigama.cat

おごそかに紫紺の野ボタン咲きたれば今年も思う亡き人のこと
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はるばると原始へ続く過去を持ちメタセコイアは静かに立ちぬ
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木漏れ日の道はまっすぐどこまでもメタセコイアは太古に続く
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山くだる滑って飛んで骨折しいっきに年相応の高齢者
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今日もまた右手をいたわり日が暮れる術後のリハビリはるかな道程
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充分に生きたと思う伯母の死は手本となりて丹田にしまう
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会場は綺麗な空気ただよひて有元さんの典雅な世界/近代美術館
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涼求めタイルの上で横になる猫は知ってる涼しき場所を
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振り向けば人ひとりなく山道に残像のみがゆらゆら揺れて
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なんとなく君に待たるる心地して散歩の道を足速にゆく
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朝早くひとり散歩の楽しさよ川面静かにネムの花咲く
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デッキにてくつろぐ姿頼もしく晴れを呼び込む猫の鳴き声
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ピクピクとシトシト雨を聞きながらツンデレ猫は窓辺に集う
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てくてくと低山歩く四人組アルピニストの穏やかな老い
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今度はねキキのように凛々しくて魔法も使える子に生まれたい
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憧れの魔女宅キキと共にあり高き崖より大きなジャンプ
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魔女宅のミュージアムには子ら居りてキキ似の少女未来のわたし
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雨あがりクッキり青空広がりてリズムを刻みホトトギス鳴く
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モフモフの背を撫でふぁっと軽くなるポジティブ思考の日曜の朝
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しなやかに伸び放題の草むらに鎌を入れれば十薬ジュウヤク匂う
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ひそやかな気配を残し落下するいちにち花の夏椿恋し
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残骸の花びらの上に肥料撒く薔薇のシュートを待ちわびながら
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今日もまた静謐の時間をともにする凛々しい猫と支える人と
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猫さんは心静まる時を待ち吾の膝うえに鎮座まします
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アンジェラという薔薇を挿木する未来が少し明るくなりぬ
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老い忘れ放物線を描き飛ぶイメージ外れふらふら落ちる
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