さいとうなんぼく
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あたまのなかみです

折に触れ貴女の言の葉吟じてはおもひ測りてしづかに称ふ
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浦島は吾であったと膝を打ち鏡に映る白髭太郎
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時報音欠伸連発速射砲空自衛隊珈琲隊務
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広瀬川雨そぼと降り鳥の声いつもの道をいつものリズム
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モスキート寄るな触るな教えたる俺の血吸った仲間は死んだ
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貰っても金には成らぬ短歌草ことばぐさ脛に傷持つ質屋が受ける
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足下の蟻虫の朝忙しく俺の事など構っちゃくれぬ
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本当に思ったんだよあの時にせめて何かの役に立ち逝く
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夢に見た言葉紡いで花咲かす活きな爺さんタネを蒔いてた 
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味噌汁をひと口啜り正午なり塩が嬉しい夏至のひととき
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横並ぶ三十一文字の吐露の列たすけ叶わぬ歌ぞいとしき
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でゅおりんごイヤホン忘れ進めずに待ち遠しきや一人の時間
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この世には叶わぬことがひとつだけ身代わりだけは許されぬのだ
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齢重ね銀幕スター追い抜いて演技今なら誰にも負けぬ
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水道をガブガブ飲んでのど鳴らし午後四時半の瞬間を生く
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公園の鳩がしゃなりと気取り寄り私撮るならポートレートで
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井戸を掘り意図を汲む人いるかしらそれぞれ詠うそれぞれの歌
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血巡りてあれもこれもと欲張りにやりたい事が溢れ出す夏
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慰めを思いあぐねてテレパシーあなたのすべてあなたは知ってる
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てくてくと丁度良きかな四半時ゆるりと景色眺めて始業
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足らぬものそれは嬉々感感動だ危機感を持ち今日を始める
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高名な短歌詠まない俳人を好きになれないオレ小ぢんまり 
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嘆いても嘆かなくても大差ないこんな世界を俺はどうする?
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薔薇園は色とりどりで観無料虫さん一緒に記念撮影
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根性こんじょ無し何も成さずに逝くのかと俺を叱るか竹山の三味
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今季初エアコン唸り気勢を上げりゃ脱いだ上着をまた着てハッピー
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断捨離を知らんぷりして日めくるも執行猶予の期限マジかよ
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借景のあたらし朝の窓外にサツキ紅白愛でたき花よ
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笑顔だね笑顔なんだね笑顔だねやっぱり笑顔シアワセの素
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その不幸引き受けるよな振りをするわたし偽善者傍観者です
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