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六文渡(Wataru Rokumon)
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考えることは痛みを伴う。
しかし考えることはできる。(「荒れ狂う光」より)
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酔った日は 詠みたいものよ 僕の歌 僕しか知らない 希死と奇跡と 軌跡と瑕疵と
3
僕だけが 僕の痛みを 知るひとり 揺らめく意識 燻らす煙
6
弾き出す 煙草の灰と 私の火 いまに枯れる花 あの星の
様
(
よ
)
に
3
墓までは せめて墓まで 独りでいるから いつかのきみと 冥府で逢いたい
3
項垂れた 目を擦らせる 煙草の火 お前は今でも 正気であれと
4
底に向け 細るグラスが 寂しくて 七味のハツは 残り一切れ
3
何羽の鶏が 死んだのだろう 焼き鳥の ハツを食らって 喰らう夜
3
七味振る タレを舐って 焼酎の 辛さを喰らって 今日も独りよ
7
生きている 《カルトは春の季語らしい》 お前も俺も 迷える羊
2
心臓の 音で揺れる首 赤信号 静かに歯車となって待つ
9
十二度の 細雨は春の柔らかさ いつとは無しに 冬は去りぬる
13
エアコンが 無くても外気が平気になって また一つ季節が巡ったと知る
6
スーパーの 硝子の僕は 泣いていた。 泣いてなどない 僕を無視して。
10
僕の足に まだ影はじっとついてくる 透明な翼は見えない
6
親にすら 話せないほど根腐れた 私の今は 煙草の香り
7
鏡像よ お前は死んでもいいからさ 僕が生きてる
様
(
ざま
)
を見ててよ
6
8
が好き どれだけ時間がかかっても 割り切ることができる一桁
10
煙草の火 焦げて縮れた前の髪 荼毘に付される 匂いはこんな
11
夢破れ 夢も忘れた
海琥珀
(
シーアンバー
)
流れる先も 判らないまま
11
長く伸びた 玉のれんを手でかき上げて この世界はまだ 鮮やかと知る
11
生まれる前まで 父が吸ってたKENT 確かに父の 匂いがしている
8
鼻に残る 煙草の匂いは 火葬
場
(
ば
)
の 祖父を送った あの日に似ていた
5
散る雪と 焼け落つ灰の 別もなく 死にたい時に 死ねればいいのに
6
セブンスター コンビニの軒 鬼ころし 積りもしない 雪になりたい
8
ラスイチの ピースにライターの火を灯し 僕の欠片は平和のそばに
11
漣も 雨の足音も聞こえない
弓矢
(
BOW AND ALLOW
)
とPlazma聴いて走るから
7
潮風と 石油の匂いが 吹く波止場 午の港は 帰郷の様相
14
夢の跡 見たさに眠る朝7時 このまま死ねたらしあわせなのに
7
耳朶の 裏からイヤホンねじ込んで 夜も今だけ私の時間
14
「生きたい」と 咽ぶ未来に火をつけて
栴檀草
(
センダングサ
)
の種は焼け落つ
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