Utakata
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浮枯草
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令和八年(二〇二六年)三月廿四日ゟ
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潮船の並ぶ泊りに老いの波けもの寄れども若人寄らじ
12
節慣れでいまだ世慣れぬ時鳥忍び来よ来よわが杣の宿
10
葵
(
あふひ
)
にも
瑞枝
(
みづえ
)
にもかくさらさらとさやぐ風さへ衣更へかな(葵祭り)
9
うつろはぬものと伝へし老松も薄き二葉の夏衣着る
23
柞
(
ははそ
)
葉の母に似げなき言の葉に置くかひやある露の涙も
12
侵さるる前に侵すと皆言はば
幾許
(
いくばく
)
も無し風の前の塵
15
けふは花あすは緑とめぐれども朽ちてゆき散る方さへ知らず
12
竹のこの憂きふし繁き
節
(
よ
)
よりぞゆるがし出だす明けのうぐいす
7
過ぎにける月日を忍び藤浪のまつはる思ひ沈めもぞする
15
山に
生
(
お
)
ふるうどを好める山羊を見て
食
(
は
)
み
初
(
そ
)
めみきや古への人
10
ひよどりの鳴く
音
(
ね
)
も変はる山裾は誰を惜しむか藤衣着る
19
ながらひもこそすれ何を
三枝
(
さきくさ
)
の
幸
(
さき
)
くを願ふ修羅の
巷
(
ちまた
)
に
15
紫の雨降り
初
(
そ
)
めて
幾年
(
いくとせ
)
か彼逝きし日はあかねさしつつ(四月二十一日プリンス命日)
15
春秋も知らぬ
常盤
(
ときは
)
の山隠れ花も紅葉も見ずは
長閑
(
のど
)
けし
17
月も無き闇夜にひとつ声ぞする寝言云ふらし人めくうぐいす
17
などてかは春の夜風にふりにふる花と過ぎにし月日追ふわれ
11
戻らばや花かんざしの
童女
(
わらはめ
)
の姿包みし春の夕暮れ
18
鳥の歌いつしかやみて花寒に空の涙の音のみぞする
18
古
(
いにし
)
へのひじり
食
(
は
)
むてふ春霞憂き世をよそに山にみちたり
19
奥山の菅の根しのぎ降る雪の
消
(
け
)
ぬる春にも君のあらなく
12
思はでも過ぐせるものをなかなかに面影追ひ
来
(
く
)
春の夜の月
15
笑みながら刺す薔薇や知る女々しくもなれぬ女のさだめてふもの
11
萎るるを知らず散りたき桜花散り敷くものは涙なりけり
13
藪椿水仙榊水芭蕉群るるが常の地を這へ一匹
13
春霞立つ雪の辺の道しるべ来よと振る振る狐の尻尾
16
告げよ春 この世は冬の幻と 河原の石売るほどのかひ無く(つげ義春逝く)
17
冬ごもり春日を待たず
去
(
い
)
にけるを惜しと云はぬが華の
枯人
(
かれびと
)
15
生まれ落つ憂しと云ひつつ泡沫の浮世に生まれ返る愚かさ
14
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