ふいんき
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うたよみん というところで呼吸をしていた野良猫です

轟音と洗濯槽の暗闇でくるくる回るわたくしの熊
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体力が1%になってからが長い深夜の俺とスマホと
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空一面太陽パネルが広がって青を知らない子供らの春
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知らないの?ニッポンジンはゴミが眠るベッドに夢の島と名付けるの
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でも僕らはBを押されたらダッシュしなきゃいけない 目の前にクリボーがいても
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スマホ側も私の残量が切れるのを待って眠りに就いたのかしら
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星なんかになれなくたって、その上のわずかな塵ですら輝ける
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なんにも良くなかった日の帰り 自分以外の動物がぎゃあぎゃあと鳴いている
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永遠と手を繋いだら心臓の音で踊れよ生きる人間
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目的地に着いた と思って自殺ボタンを押した それだけなのに
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エアコンが故障した夏冷蔵庫のペットボトルが私の残機
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無理だろ、ノブがもう熱いのに人間ごときが、ほら雲も死んでいる
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「真実」も「希望」も「愛」も宗教家みたいな人しか使わなくなる
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でも花になれた人とは目の位置も呼吸の仕方も違っているし
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その十四、嘘つかないこと、その十五、あたしなんかに構わないこと、
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シンクに米 気にも留めずに流した これは私も同罪なのか
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うるせえぞこちとら休日昼寝族近所の大工はフライパンで釘打ち
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わかってる君が本当はAIだって、愛されるなんておこがましいね
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この家のほんとの家主は世界一周中に死んじゃったらしい あーあ 世知辛いね
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背を向けて寝るあたしたち 真夜中に生まれても花火にはなれない
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ドレミすら出てこなかった思い出の私を今でも好きですか
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親知らず抜く抜かないって言ううちはバビルサのこと笑えないよな
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絶対に事故らないよと念を押され買ったペダルのない自転車バイシクル
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「アレクサ 俺を眠らせて」は成功した。起こす方法を忘れてたけど
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まだ名前がないってだけでドクターが「大丈夫」っていう病気なの
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馬鹿だね 雨なんて降らしてさ 思い出の空はいつだって晴れているのに
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チューリングテスト合格してやっとニンゲンとして生まれるのです
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書評家が他の歌人をえらんでる(俺の短歌を読んでないだけ)
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アナウンスと花火の音で君の声は聞こえなかった 来年も来ようね
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そういえば春に見た霧あれは君 夏に見た月あれも君かも
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