Utakata
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ふいんき
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うたよみん というところで呼吸をしていた野良猫です
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安心して眠ってしまった 真夜中に君を見つけた線路の上で
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もしかしたらロボットだって痛いのか自分の電池を引き抜く時は
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でも誰も見向きもしない谷底に打ち捨てられた無数のマリオ
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夏が好き?日の登るのが長いのの何がそんなに嬉しいのかしら
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こんな日に家出をしたら楽しそうこの恋も長くは続かなさそう
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人を擦り抜けていると同時に宇宙の中を歩いてもいる
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「そっち雨強い?」お前の住んでいる場所から時差で届く雨音
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アーカイブできないんだから現実のものはあまねく残ってほしい(のに)
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「終電は?」って睡魔に言っちゃったからまた目覚ましが鳴るまで起きる
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無限個の同じ短歌が作れても価値は作者の地位に依存する
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天国に行こうね、約束したもんね、札幌みたいな街だといいね、
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ただ心苦しいだけの部屋の中で耳が鋭く何かをさがす
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横浜に向かうくらいの気軽さで貴方の生まれた島に行きたい
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フリクションが書いた端から消えていく二千三十八年五月
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さよならは言うよ一人でいる時も さよならシュレディンガーの恋人
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どの人も愛称で呼ぶ大下は彼氏のことを本名で呼ぶ
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イチローのように 下水の鼠らが黄色い鼠に憧れている
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でもこれは定期じゃなくておのずから未来に課した手錠なんだよ
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伝えたいことが端から溢れていく短歌よお前も生き急ぐのか
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