紅玉
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病院の眠れぬ夜に、ここにたどりつきました。どれだけ救われたことか…感謝しています。

微睡みの布団の中で背伸びする窓をあければもう月曜日
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正月の余韻の残るゴミ置き場新しい年もう動いてる
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昇っては沈みあしたもまた昇るお日さま私がんばれるかな?
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幼らは今日も哭いてるあのまちで世界は何もできないままで
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蛇口からお湯が出たりはしない頃湯たんぽのお湯とりっこしてた
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ふるさとに向かう列車に乗るときは十の子どもにわれはもどりぬ
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寒い朝父の寝床は天国で煙草の匂いきらいじゃなかった
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あさまだき夜と朝との境目でまどろむ時間わたしの時間
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鉄橋を渡る列車の音でさえやさしく響く もうじき夜明け
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めぐっては消えないままの後悔が午前三時にわたしを起こす
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冬枯れの庭に新年 赤はモチ白は茶の花つわぶき黄色
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病み上がりなれば訪う人もなし正月だけが静かに来てた
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目覚めれば世界が変わるわけもなしそれでもどうぞ平和で平和で
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「おふくろの味に似てきた」もしかして褒め言葉だと思ってますか
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今朝はもう初日となりて輝けりすごいねわれも負けてられない
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もう少しあと少しだけ光ってて 今年最後の夕日が沈む
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「お正月どこから来るの?」母さんは黒豆吹いて笑ってたっけ  
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病室の繭から出れば年の瀬のまちはわれをも主婦にもどしぬ
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散らかって調和のとれぬ中に居て落ち着けるのが我が家と知りぬ
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もう一度食べたいものは母さんの生姜の利いた大きなういろう
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母さんをやめたい日には缶ビール一本買って星と話そう
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今頃は父はごきげんコップ酒 母はふきげん?お煮しめ煮てた
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幸せは看護師の手の温かさ眠れね夜も痛みの朝も
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のみこんだことばの欠片?のどのおく癌かもしれぬ石ころひとつ
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白と赤、ピンクは六つにぎやかに薬が喉を落ちてゆきます
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年の瀬の気配とどかぬ病室で正月準備考えており
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飲みこんだ言葉がきりり鳴いている喉の奥から胸の中から
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フライパン振り上げたい日もあったのに面会人はやさしく笑う
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オペ室のライト点くとこ見たかった全身麻酔夢すら見ない
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病室の私そんなにまぶしいですか?先に死んだりしないよきっと
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