Utakata
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紅玉
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病院の眠れぬ夜に、ここにたどりつきました。どれだけ救われたことか…感謝しています。
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その努力復興なんて言葉ではあらわせるまい三十余年
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頑張れはもう聞きあきたはずだからいちご大福そっと手渡す
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すれちがう受験の子らにガンバレと心の中でエールを送る
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父母
(
ちちはは
)
と弟たちと住んだ家ドアを開ければみんないるよで…
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そういえば授乳の頃も思ってた せめて一晩ぐっすり寝させて
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カ―テンを開けても外はまだ暗く月と星との時間の
最中
(
さなか
)
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選択し洗濯してのくりかえし心のシミは落ちにくいから
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初雪が名残りの柿を白く染めめぐりそこねた季節を隠す
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ヒイッヒイッと名残りの柿にひよどりが飛んで帰ってまた大騒ぎ
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この道を選ばなければ…なんてまだ言ってる私しっかりしろよ
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放課後の音とにおいが好きだった心パンパンだったあの頃
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日は過ぎるものではなくて送るもの今日を大事に送れますよう
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眠れずに記憶の海を漂ってこの人生もわるくはないと
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寒風に負けるもんかと下向きの椿の花が一輪二輪
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十八の冬はつらくはないですか?ぐっすり眠る夜もあれかし
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凍る空月と星とが話してるこの冬いちの寒波が来ると
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言葉とは土地にて育つものなのか「寒い」以外の言葉知りたい
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この寒さあらわす言葉知らなくてめっちゃをつけて寒い寒いと
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ベランダで見上げる空は空だけはいちばんだから四十五年
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風が吹くバケツごみ箱けとばして私はこたつ一日炬燵
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想い出に入れずにおこうカギかけて思い出したくないことはもう
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「生きてたら儲けもんだよそれだけで」心配性の母が笑った
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挨拶もせずにふらりとやって来て母の好物プリンがふたつ
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だいじょうぶ子どもは育つ歩き出す母の手なんか見向きもしない (元不登校児の母)
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変わること変えることなどできないとあきらめたとき親子になった
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遠い日の君の涙を思い出し眠れなくなるこんな夜には
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あと五分眠っていたいと思ってた 今は眠れず朝を待ってる
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知らぬまに
手術痕
(
きずあと
)
撫でて眠るくせ夢の中では母の手だった
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口々に父の思い出母の味家族にもどるふるさとの夜
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沈む日はまぶたの奥でなお光りあきらめわるい私みたいだ
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