紅玉
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病院の眠れぬ夜に、ここにたどりつきました。どれだけ救われたことか…感謝しています。

この寒さあらわす言葉知らなくてめっちゃをつけて寒い寒いと
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ベランダで見上げる空は空だけはいちばんだから四十五年
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風が吹くバケツごみ箱けとばして私はこたつ一日炬燵
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想い出に入れずにおこうカギかけて思い出したくないことはもう
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「生きてたら儲けもんだよそれだけで」心配性の母が笑った
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挨拶もせずにふらりとやって来て母の好物プリンがふたつ
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だいじょうぶ子どもは育つ歩き出す母の手なんか見向きもしない (元不登校児の母)
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変わること変えることなどできないとあきらめたとき親子になった
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遠い日の君の涙を思い出し眠れなくなるこんな夜には
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あと五分眠っていたいと思ってた 今は眠れず朝を待ってる
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知らぬまに手術痕きずあと撫でて眠るくせ夢の中では母の手だった
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口々に父の思い出母の味家族にもどるふるさとの夜
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沈む日はまぶたの奥でなお光りあきらめわるい私みたいだ
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友に似た高校生にふりかえるお下げの頃にもどるふるさと
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お月さま受験の子らを見守ってカゼひかぬよに雪降らぬよに
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修行です「それを言っちゃあおしまい」の言葉をごくり今日も飲み込む
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こんな夜はもうないはずの傷あとがちりちりちりと痛む気がして
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励ましはときに気力をうばうもの友に伝える言葉をさがす
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寒いはみようみまねの卵酒母の味とはかなりちがえど
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微睡みの布団の中で背伸びする窓をあければもう月曜日
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正月の余韻の残るゴミ置き場新しい年もう動いてる
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昇っては沈みあしたもまた昇るお日さま私がんばれるかな?
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幼らは今日も哭いてるあのまちで世界は何もできないままで
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蛇口からお湯が出たりはしない頃湯たんぽのお湯とりっこしてた
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ふるさとに向かう列車に乗るときは十の子どもにわれはもどりぬ
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寒い朝父の寝床は天国で煙草の匂いきらいじゃなかった
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あさまだき夜と朝との境目でまどろむ時間わたしの時間
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鉄橋を渡る列車の音でさえやさしく響く もうじき夜明け
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めぐっては消えないままの後悔が午前三時にわたしを起こす
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冬枯れの庭に新年 赤はモチ白は茶の花つわぶき黄色
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