Utakata
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へこみ
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学生 来春から社会人
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君もまた 誰かが詠んだ その歌を デスクトップに並べる夏だろ
9
かなしみを 煮詰めた緑の夜の海 全てを脱いで底に行きたい
6
紫陽花が彩る 睦月のチアダンス 指差し笑うこどもの笑顔
4
言わないとわからないけど期待してがっかりしてはを繰り返してる
9
恋人になるならとても容易いが 愛されるのは至難の業だ
7
かみさまが 授けた心と体さえ 扱い切れずにもてあます夜
12
昼下がり パスタを茹でて 食べたあと 夏が来るねと 呟くあなた
5
春先に梅を扱う人を見て今年こそはと思うんだけど
10
唇にそっと佇む塩粒をつまんであげたいソルティ・ドック
6
あの頃に没収されたノルウェイの森を読んでみたりする二十歳の5月
10
ペディキュアとネイルの違いもわからずに シンナー臭くて窓開ける夏
2
ここにいる 猫はこぞって温かい 今日もゆっくりおやすみなさい
8
目覚めたら 息してないよな気がするなぁ 無垢な毎日に飽きてきたんだ
5
苦い思い出さえも うたのネタ まぁ人生そもそもネタの宝庫よ
3
生意気な春風ごときが掻き乱す 焦燥感さえ今は恋しい
3
ニンニクを食べた後でもキスするよ教えてあげたい過去の私に
4
ささくれを剥く時くらいの優しさで私と一緒に触れ合いませんか
3
逢うだけの2時間半を過ごしても サイゼで食べるドリアは美味しい
1
過眠すら この世を凌ぐ業かなと バルビツールを抱いて寝る朝
3
数百万で手に入れた理想の鼻と目と口と 面で得られた利益は無限
2
映画でも小説でも泣かないと笑うあなたの 涙になりたい
6
あなたのいない世界でも 私は多分生きていく 鬱金香の香る季節に
4
赤道を越えなきゃ会えない距離にいる あいたい気持ちのゆきさきは北
3
ああ 握った手を 保存したい 圧縮ファイルでも薬液漬けでも冷凍でもいい
3
たらればを サッと湯通し塩を振り 口に運べば これじゃなかった
4
明け方に 水を静かに飲む君の 喉のうなりは 耳に優しい
6
愛がわからないと言うから 君のそれを愛としよう 今夜は
3
人間は 願いのるつぼ 割らぬよに 抱えて走って 生き抜かないと
3
真夜中は 空気が薄くて 苦しいの あなたの酸素を 分けてもらうわ
7
JR 錦糸町駅 南口 スーツと制服 夢は値が張る
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